吹き出しに省略されている言葉を
たいらやすより
さいこう
ご しらかわ
しゅんかん ふじわらのなりちか
文法
☆後白河法皇俊寛、藤原成親(文中では「新大納言・大納言」と呼ばれる)、平康頼、西光らは、権力を
ほしいままにする平氏を滅ぼそうとして、密談する。
問 次の傍線部の語
形を答えよ。
じやうくわく
そう
ふもと
東山の麓、鹿の谷といふところは、後ろは三井寺につづいて、 ゆゆしき城郭にてぞありける。俊寛僧
1 (相手の) 心の
て、うれしう
はかりごと
ぎやうかう
こせうなごんにふだうしんぜい
じやうけんほふいん
都の山荘あり。かれに常は寄り合ひ寄り合ひ、平家滅ぼさんずる謀をぞめぐらしける。ある時、法皇も
室
皇の
御幸なる。故少納言入道信西が子息・浄憲法印、御供つかまつる。その夜の酒宴に、この曲を浄憲法
が
よし
(思ふ人の、人
みじううれし
(我が身、何に
うき命、ある
うけたま
へいじ
印に仰せあはせられければ、「あなあさまし、人あまた承り候ひぬ。ただ今、漏れ聞こえて天下の大事
私の話を
けしき
に及び候ひなんず」と大きに騒ぎ申しければ、新大納言、気色変はりて、ざつと立たれけるが、御前に
候ひける瓶子を狩衣の袖にかけて引き倒されたりけるを、法皇、「あれはいかに」と仰せければ、大納言
11
まる
さるがく
立ち帰つて「平氏倒れ候ひぬ」とぞ申されける。 法皇ゑつぼにいらせおはしまして、「者ども参って猿楽
へいはうぐわん
つかまつれ」と仰せければ、平判官康頼参りて、「あら、あまりに平氏の多う候ふに、もて酔ひて候ふ」
ひどく酔って
と申す。俊寛僧都、「さてはそれをばいかがつかまつらんずる」と申されければ、西光法師、「首を取る
まさることはあるまい
されず。返す返すもおそろしかりし事どもなり。
e
にしかじ」とて、瓶子の首を取つてぞ入りにける。 浄憲法印、あまりのあさましさに、つやつや物も申
おんじょうじ
東山現在の京都市東方の山地。
*三井寺園城寺。 現在の滋賀県大津市にある。 *僧都僧侶に与えられる官職。 *法印僧侶に与え
問 次の単語の
記号で答え
1 ゆゆし (1
ア 不吉な
イ すぐれた
ウ 田舎めい
おそれ多
② つやつや (1
イア
ア まったく
はきは
LHO
(3) (2)
(1)