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現代文 高校生

八段落の「負のエントロピーの極み」というものがなにか分かりません。40字以内でまとめろと先生に言われました。何かいい回答をおもちの方は解説等をお願いします。 出典:数研出版 現代の国語 白(原研哉)

中に白を置いてみる。「白は混沌の中から立ち上た る最も鮮烈なイメージの特異点である。 混じり合うという負の原理を進行し、 に回帰しようとする退行の引力を突破して表出する。白は特異性の極まりとして発生す るのだ。それはなんの混合でもなく、色ですらない。 エントロピーという概念がある。熱力学の第二法則の中で語られているこの概念は、 混沌の度合いを示している。 熱力学の第二法則とは、あらゆるエネルギーは平均化され ていく方向で保存されるという物理法則である。手の中のコーヒーカップのコーヒーは 今、熱く湯気をたてているが、やがてそれは冷めて周辺の温度と同じになってしまう。 ・コーヒーは手に持っているままでは決して熱くなったり、凍ったりはしない。それは確 実に冷めていく。しかしコーヒーの熱は失われたわけではなく、周辺の温度と平均化さ れることで保存されていくのである。東京の気温、シベリアの気温、コンゴ盆地の気温 は、生命のような地球の活動のおかげでそれぞれ異なるが、巨大なスケールの時間の中 では、やがて同じ温度になっていく。 地球の温度も、いつかは周辺宇宙と入り交じって 宇宙の平均温度に無限に接近していく。エントロピーの増加とは、特異性を減じて平均 の果てへと帰趨することを意味している。 全ての色が混じり合ってグレーになるように、 エントロピーが増大する果てには巨大なエネルギーの混沌世界がある。 コーヒーカップ~ の熱も、東京の気温も、地球の温度も、全ての熱エネルギーは一つの巨大な平均として 保存されていく。ただ、この混沌は、死でも無でもない。何ものでもなくなったエネル ギーは、同時に何ものにでもなりうる保存された可能性そのものであり、その大いなる 無限の混沌から、エントロピーを減じながら突出してくるものこそ「生」であり「情報」 ではないか、エントロピーの引力圏をふりきって飛翔することが生命である。 混沌の無 してくるものが意味であり情報である。 その視点において生命は情報と同 日は、海の中から発生する生命あるいは情報の原像である。白はあらゆる混沌から のがれきろうとするエントロピーの極みである。 生命は色として輝くが、白 ものがれて混沌の対極に達しようとする志向そのものである。生命は白を が、具象的な生命は地に足のついた瞬間から色を帯びている。 01 から再びまっさらな色が生まれてくるのである。 G 意味 シベ 部の 盆地 がる 原 具回イ混 恋

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現代文 高校生

人間は「必然」「偶然」について、ポストモダニズム・現代科学の段階でどのようにとらえているか。 という問題を教えて頂きたいです。 よろしくお願いいたします。

十七世紀、ニュートンの物理学によって確立された近代科学は、世界観、宇宙観に大き |な転換をもたらした。 ニュートンは、力学の三つの基本法則と「万有引力の法則」によって、宇宙に存在する |すべての物体の運動を厳密に記述することに成功した。この宇宙に起こるすべての現象は |すべてこのような基本法則によって記述することができ、そうしてそのような基本法則が |不変である限り、現在の状態を厳密に観測すれば、いくらでも過去の状態をさかのぼって |知ることができ、また未来も正確に予測することができると考えられた。 ニュートンの宇宙では、すべては厳密に数学的に記述される基本法則によって、無限の |過去から無限の未来まで決定されており、それには「偶然」のようなものが入る余地はま ったくない。すべては必然である。 り盤N(o) am 二十世紀末にかけて出現した「ポストモダニズム」は、科学的必然性によって支配され |る世界を「脱構」しようとしている。しかし、「客観的必然性」の専制に対する反逆が |主観性の一方的な強調や、合理性そのものの否定、神秘主義や宿命論への逃避に通じてし |まうのでは、近代合理主義や近代科学の成果をすべて否定してしまうことになる。「偶然」 の問題をどう扱うかは、そこで一つの重要なポイントとなるはずである。 現代科学の示す宇宙像は、ニュートン流の機械的な必然性に貫かれたものではない。(必 |然と偶然が本質的に相互に絡み合ったダイナミックな世界である。それは本質的に予測不 可能な、したがって新しいものが生まれ、またあるものは永遠に消滅する世界である。 大は宇宙全体から、地球上の生物界、そして人間の作る社会の歴史まで、すべてそのよ |うなダイナミックな世界なのである。そうしてその中で、偶然は必然に対する邪魔物では S なく、世界を作り出す本質的な要素である。 偶然は一人一人の人間にとっても未知の未来を作り出す。それば「暗黒の未来」ではな 「魅惑に満ちた驚異の未来」であると期待してもよいのである。 偶然は多様であり、その多様なあり方をどのように理解し、それとどのように取り組む かが二十一世紀の大きな課題である。

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現代文 高校生

『脳と仮想』の問題です。 急いでお願いしたいです。 よろしくお願い致します。

地では、サンタクロースという仮想の持つ切実さには届かない。サンタクロースは、決して現実化されない仮想で あるからこそ切実である。でっぶりと太った人、橿の地球上の位置といった手で触れることのできる現実、すなわ ち、経験科学がとらえる客観的世界の中に転化された瞬間、サンタクロースは陳腐な 近代の科学は、「今、ここ」の現実の変化をもたらす要因(因果律)を明らかにしてきた 今、ここ」に様々な形で存在する物質がどのように変化するかを予言するためには、物質の間にはたらいている 力がどのようなものであるかということを調べれば良い。ニュートンの発見した「万有引力」は、そのような力の 10である。 に変わってしまう 力は、必ず接触したものどうしの間で働くことが判っている。重力や電磁気力のように、一見離れたものどうし が力を及ぼしあっているように見える場合にも、必ず、媒介している粒子と物質が接触するという形で力が働く。 違く離れたもの、既に過去のものになったもの、はるか未来の事柄が、「今、ここ」の現実に影響を及ぼすことは ない。だから、「今、ここ」の現実の変化の様子を予言するためには、「今、ここ」の近くのものの様子を摺んでお けば良い。 このような、近代の科学における大前提は、「°局所的因果律」と呼ばれる。局所的因果律を前提にして、科学 は「今、ここ」の現実が変化する際の法則を明らかにしてきたのである。 局所的因果律は、物質の変化の様子を予言したりという科学の営みや、様々な部品を組み合わせて機械をつくっ たりという工学の営みにおいては、きわめて有効な概念になってきた 「今、ここ」の様子に、時間的にも空間的にも遠く離れたものがいきなり影響を及ぼしてしまっては、安心して予 言はできない。氷を暖めると水になるという現象が、「今、ここ」の因果律の働き合いだけで決まるからこそ、安 心して相転移の理論をつくることができる。「今、ここ」で氷を暖めたら果たして水になるかどうかが、一千年前一

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