[26] 電力を貯蔵するために研
究開発された電池の1つに亜鉛-
塩素電池がある。この電池の放電
および充電における反応は次式と
なる。
Zn + Cla = ZnCl。
ポンプA
亜鉛極
-炭素極
塩化亜鉛水溶液
塩素水和物
電解液槽
タンク
極板には亜鉛と多孔質の炭素電
極が使われている。 電解液槽には
塩化亜鉛水溶液を貯蔵し, 塩素を
水和物としてタンクに貯蔵している。 放電時には, 亜鉛極では亜鉛はイオンとして溶出
し、炭素電極では吸着している塩素が塩化物イオンになる。 充電時には亜鉛極では亜鉛
の析出が起こり, 炭素極では塩素が発生する。 発生した塩素はポンプAでタンクへへ送ら
れる。塩素を水和物として固定するために, タンク内を5℃に冷やしておく。
(1))充電時の(ア)亜鉛極, (イ)炭素極での反応をそれぞれ電子 e" を含む反応式で示せ。
(2充電により塩素が1.0mol 発生した。 このとき電池に蓄えられた電気量は何 C か。
内ァラデー定数F=9.65×10'C/mol
★3)亜鉛-塩素電池の放電を行うときは, タンクをどのようにすればよいか。 その理由
も含めて説明せよ。
亜鉛-塩素電池を放電させると, 電子 2.0mol に相当する電気量が発生した。 このと
(ムきの塩化亜鉛の濃度は何 mol/Lか。 放電前の電解液には 1.0mol/L塩化亜鉛水溶液が
2.0L入っており, 放電による電解液の体積変化は無視できる。
ポンプB
亜鉛- 塩素電池
(東京医科歯科大)