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【FさんとS先生の会話1】
Fさん:展望台といってもそれほど高いものではありませんでした。大芦高原の標高は450mぐらい
なので,それよりも低いところに雲海が広がっていたことになります。
S先生:雲海が発生している地域の上空はどんな状況でしたか。
Fさん:そういえばそれも不思議ですね。雲海の上空は見事なあ快晴でした。それにしても,そんな
低いところにどうして雲ができたのかな。
S先生:昼間にあたためられた地表の熱は,夜間に赤外線と呼ばれる光エネルギーとして放出されま
すが、雲のない晴れた日は, 大気中を通りぬけた赤外線が宇宙空間に直接逃げていくので
普段より地表の冷え込みが強まります。これを放射冷却といいます。 雲海は,冷え込みが強
い日に発生しやすいのです。
Fさん:雲がないことが, 雲海が発生する条件に入るのですね。ほかにも条件はありますか。
S先生:そうですね, 風の状態も重要な条件の1つになりますね。夜間に放射冷却が起こったときに、
イ 風がない ]日のほうが,冷やされて⑥[ ウ 密度が大き
エ 密度が小さくなった ] 空気が地表にたまりやすいですからね。さらに
まで下がると,空気中の水蒸気が水滴に変わり,
[ ア 風が強い
くなった
放射冷却が進み, 空気の温度が
霧が発生するというわけです。
C
Fさん:そういえば, 雲海が見られる日は, 展望台の近くにあるの大芦池の水面にまわりの森林のよ
うすが鏡のようにきれいに映ると, 宿の人に教えてもらったことを思い出しました。そうか,
そのしくみから考えると,あの雲海は標高の高いところから見た霧だということですね。
S先生:Fさんが見た雲海はそうなりますね。 ところで,の雲海が発生しやすい条件は,もう1つあ
ります。 ただし,この条件は, 山間部にある上山地区では, 常に満たされています。
(1) 下線部あについて, 天気は空全体を10としたときの雲が空をしめる割合(雲量)で決まる。次のア~エ
のうち,天気と雲量の関係として最も適しているものを一つ選び, 記号を○で囲みなさい。
ア 快晴:0~1, 晴れ: 2~7, くもり:8~10
ウ 快晴:0~2, 晴れ: 3~7, くもり:8~10
イ 快晴:0~1, 晴れ: 2~8, くもり:9~10
エ 快晴:0~2, 晴れ:3~8, くもり:9~10
(2) 上の文中の③ [
さい。
),6[ ] から適切なものをそれぞれ一つずつ選び,記号を○で囲みな