■B練習
(香川改)
試にチャレンジ! 次の古文を読んで、あとの問いに答えなさい。
もろこし人の物語に、ある人ともだちかたらひて、山のふもとをとほり
友達と親しく語り合いながら
中国
しに、この山に虎ありて、 人をくらふ。 この虎をころしたるものあらば、
*① たかふだ
十万貫をたまふべしと、榜文たちたるを見て、おほいによろこび、うで
十万貫のお金をさずけよう
立て札
まくりなどし、そのままかけあがらむとするを、
かたへの人ひきとどめ、いのちはをしからずや
そばにいた人
といへば、たからだにもちたらば、いのちは何
かしからむとこたへしとかたりき。おろかな
る人のこころざし、まことにをかしき事なれど、
たからあつめするものの、人のうらみそしりを
もかへりみず、さかりて入れば、またさかりて出づる事、いかほども出で
不当な方法で得た財貨は、結局つまらない目的のため使い捨てられる
いくらでも
き、遂にはその身も危ふくなり、家もほろぶるにいたれる、何かこの物語
に異ならむ。
あめのもりほう。
(雨森芳洲「はれ草」より)
・昔、通達などを板に書き、目立つ場所に掲げたもの。
文には、人を食べて
しまう虎を退治した人
にお金をあげよう、と
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とら
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