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思考
166. 細胞骨格とモータータンパク質■真核細胞の細胞質基質にあって, 細胞に一定の形
態を与えている繊維状の構造物を 「細胞骨格」という。 細胞骨格は,微小管, アクチン
ィラメント, 中間径フィラメントの3つに分けられる。 細胞骨格は細胞の構造を支えるた
細胞分裂のときにそれぞれ重要な役割を果たしており,① チューブリンやアクチンの重合
けでなく,さまざまな細胞機能に関わっている。 微小管およびアクチンフィラメントは、
を阻害すると,正常な細胞分裂が起こらない。 アクチンフィラメントは,細胞の外形が
②
細胞内の物質や細胞小器官は、
変化するアメーバ運動にも深く関与している。 また,
小管の上を移動するモータータンパク質によって運ばれる。
細胞骨格について調べるため、ヒト由来の培養細胞Xを用いて以下の実験を行った。
〔実験1]細胞X(染色体数は2n) の細胞周期は24時間である。 下線部①について調べるた
め、以下のような培養液の入った3つの培養皿 A~Cの中で細胞 X を48時間培養した。
培養ⅢA:チューブリンの重合を阻害する薬剤を加えた培養液
培養皿B:アクチンの重合を阻害する薬剤を加えた培養液
培養皿C : 培養液のみ
6
蛍光標識された
アクチンフィラメント
グルコース
図1 アクチンフィラメントを
蛍光標識した細胞 X
[実験2] 細胞Xは化学物質 Yに向かって移動する。
下線部②について調べるため, 細胞Xのアクチン
フィラメントを蛍光物質で標識した(図1)。この
標識された細胞Xを培養液の入った培養皿に入れ
端においた細いガラスのピペットの先端から静かに化学物質Yを出して細胞のようすを
顕微鏡で観察した。
問1.実験1の結果について, 培養皿Cと比較して, 培養皿AおよびBの中に正常でない
細胞が観察された。 それぞれどのような細胞か述べよ。 また, そのような細胞ができた
理由について説明せよ。
a
b
C
問2.実験2を始めてしばらくすると,細胞Xの形が変わり,化学物質Yの方へ移動し始
めた。 移動中の細胞とアクチンフィラ
メントのようすを表す最も適切なスケ
ッチを右の acから選べ。 また, そ
の理由について説明せよ。
問3. 下線部③に関連して、メダカのうろこに存在する色素胞と呼ばれる細胞では,色素
顆粒がモータータンパク質によって輸送されており,色素顆粒の分布状態によって体色
が明るくなったり暗くなったりする。 色素胞内における色素顆粒の輸送とそれに伴う体
色変化について, 「キネシン」, 「ダイニン」, 「中心体」 という語句を用いて説明せよ。
(滋賀医科大改題)
ファク
素液
に25°
トロ
【実
m
O