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この問題の最後の2つがよく分かりません…。 至急教えてください!!

来てゆっくり坐ってご覧なさいよ。別の世界がみえますよ」と誘っ てみた。日本文化のファンであるらしい背の高い金髪の青年は、筆 者の傍らでしばらく庭を鑑賞しながら何を思ったのか、「これは私 25 たちの文化にはない世界との関わり方です!」と目をまん丸く見開 いて訴えていた。 そもそも家というものは、そこに棲まう人々の物の見方や感じ方 を根本的なところで育てる役割を果たしていて、たとえば高い目線 から庭を見下ろすと、その全体像を把握するのには都合がいい。し かし、庭を構成する石の存在感や空間の奥行き、そこに流れる空気 の質感までも味わおうとするのであれば、庭の片隅に坐ってその空 間に身を委ねてしまうのがいい。ことに風雅な日本の芸術家たちに とって、「造化の妙」というのは至高の価値をもっていて、家屋の 意匠にも外界の自然と親しく交わり、自然を上手にとり入れるため の努力がさまざまな形で払われてきた。室内と庭とを隔てない縁側 の意匠はその最たるもので、家に居ながらにして自然を体感できる 装置にもなっている。あるいは、部屋の奥から外を眺めたとき、床 と柱と長押とに縁取られた縁側の空間が、外の世界を絵画のように 切り取ってはまた別の世界を見せる。朝早い時間などは陽射しが逆 光となって草木が敗しいほどのハレーションを起こし、強い光に包 まれた空間世界はあたかも映画のように住む者の身体を包み込む。 練習問題 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。 舶来品をやたらに重宝がる日本人の気質に反して、なぜ椅子だけ が歴史的に定着してこなかったのか。中国経由で渡来した異国の珍 品たちは、「唐物」と言って今なお茶の湯の世界では最高級品とし ての格式を与えられている。しかしながら椅子に関してだけは、か つてそれが渡来していた痕跡すらも忘れ去られているような感がある。5 理由はいろいろと考えられる。まず椅子やテーブルは、狭い日本 家屋の中ではやたらに場所をとる。一つの部屋で食事もし、書も綴 り、茶を点てては、寝室としても用いるという日本家屋の合理的な _ は あく *リマ中 v会 op ふうが *n る 特性からすると、椅子やテーブルが大きく場所を占めていると部屋 の用途が制限されてしまって具合が悪い。これは現代人の住宅事情 1 と照らし合わせても十分納得のいくことだろう。 あるいは家をこしらえるときは、現代人の常識ならばまず箱をつ くり、内装を施し、家具を選んで椅子を決める、というのが順当な ところだろう。ところが日本家屋のつくりというのはこれとはまっ たく逆で、まず 「坐る」ところからすべてが出発する。畳のモジュ5 ールや天井の高さ、梁や長押の位置や寸法、あるいは障子や襖の開 け閉めの作法から「手掛かり」の位置まで、日本家屋の空間は、 「坐の視点」を基準にすべてが秩序立てられている。 かつて筆者が京都の竜安寺を訪れたときのことである。ある外国 人旅行者が二階から見るような視線から「石庭」をんではバチバ 2 チとシャッターを切って「ファンタスティック(すばらしい)!」 と言って悦んでいる。おせっかいとは思いつつも、「まあこっちへ J いJH。 な y S く えんがわ はり 番 。 この詩的な空間に人間の入り込む余地があるとすれば、その姿勢 は必ず床坐でなければならない。日本家屋に込められた諸々の意匠 や空間スケールのバランスは、かつて日本人が事物の鑑賞に際して 当 く 時 A D0 立って行うという作法をもたなかったことを如実に物語っていて その織密に計算された空間の調和は、不作法に突っ立っていられた そ0

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