(長崎改)
次の古文を読んで、あとの問いに答えなさい。
さいしょうどの
宰相殿の家では、夜になると庭に正体の分からない女が姿を現すことが
たび重なっていた。
びょうぶ
かたえ
つぼせんざい
ある一人の小侍、かの屏風を見て言ふやう、「このころ御内の人の
あやしみあひける女は、この絵の内にこそあるなれ」とて、傍の
を呼びて見するに、げにも夜な夜な見しごとく子抱きたる女あり。
あやしがりて、その絵の頭に細き紙を張りて置きければ、その夜よ
りは先の女、頭に紙の付きたるままにて、壺前栽の内に遊びゐたり
ける。「さればよ」とて、そのよし宰相殿に申しければ、絵師どもを
召してかの屏風を見せ給ふに、みなみな驚きて、「これは土佐の光起
が筆にて、めでたく書きなせしものなれば、さる奇異の事もありし
ならん」と申しければ、それより深く秘蔵し置かれけるとぞ。
おどろ
とさ
みつおき
おちぐり
(「落栗物語」より)
*かの屏風 この家で長く使われずに保管されていた古い屏風。
えど
*土佐の光起……江戸時代の高名な画家。
入試
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