24 25 解答と解説 P28
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得点
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P.24 25 解答と解説 P2
得点
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B 基礎をかためよう
〈文〉「当世軽口にがわらび」
次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。
一文銭も百に割るほどなる、あるしはき者、客を四人ふるまふ
焼きものにさざいをする。 やがて魚屋をちかづけ、 客四人
と亭主と五人の算用にて、さざい五つ買ふ。 魚屋の言ふやう、
「安きものぢや。十買ひたまへ。」と言へど
かず。
さて、ほどなく客四人来たる。 膳を出す前か
た、ふと客一人来たる。亭主、お帰りなされよ
とは言はれず、よき折からのおいで。誰様もご
ざる。お通りあれと言へば、「心得た。」とて、
たれ
座敷へ通る。亭主、勝手へ入り、焼きもののさざいが一つ足るま
いほどに、裏にあるさざいの殻に、大根やごぼうを切りまぜ、
いそが
「必ずこれを、おれにひけ。」と言ひつけしが、忙しきまぎれに取
り違へて、亭主によきさざいを据ゑた。亭主、ふたを取りて見て
たが
for
肝をつぶし、思はず、「そこもとへ、もし精進のさざいはまぎれ
てはまるらぬか。」と言うた。
注
しはき者・・・むだな出費を控えようとする、かなりの倹約家。
*さざい・・・さざえ。
C力をつけよう
なりすえ
ここんちょもんじゅう
〈古文〉橘成季編「古今著聞集」
次の文章を読んで、あとの問いに答えなさ
。