次の古文と現代語訳を読んで、あとの問いに答えなさい。
清少納言こそ、したり顔に、いみじうはべりける人。 さばかりさかだち、真名書き散らして
はべるほども、よく見れば、まだいとたらぬことおほかり。かく人にことならんと思ひ好める人は、か
ならず見劣りし、行く末うたてのみはべれば、えんになりぬる人は、いとすごうすずろなるをりももの
のあはれにすすみ、をかしきことも見すぐさぬほどに、おのづから、さるまじくあだなるさまにもなる
にはべるべし。そのあだになりぬる人の果、いかでかはよくはべらん。 (紫式部 「紫式部日記」より)
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現代語訳 清少納言こそ、得意そうな顔をした、たいそうひどい人です。 あれほどに物知り顔に振る舞
って、漢字を書き散らしていますが、よく見ると、まだ十分でないところが多い。このように人と違お
うと思って(そうすることを)好む人は、 必ず見劣りがして、将来困るばかりですので、上品で華やか
なのを好む人は、大変に ] どうでもいいときも物の情趣を知っている人のようにあろうとして、
ことも見逃さないようにするうちに、自然と、それとは反対の中身のない様子にもなるのでし
ょう。その中身のなくなった人の身の果ては、
=線A「おほかり」、B 「おのづから」を、それぞれ現代仮名遣いに直してひらがなで書きなさい。
-線① 「かく」が指す内容を古文中から二十一字で探し、初めと終わりの三字を書き抜きなさい。
線② 「すごう」の意味として最も適切なものを次から選び、記号で答えなさい。
ア 大げさで
イ 殺風景で ウ奇妙で
すぐれて
線③ 「をかしき」の意味として最も適切なものを次から選び、記号で答えなさい。
ア つまらない イ こっけいな ウかわいそうな エ趣深い
⑤線 ④ 「いかでかはよくはべらん」 の意味として最も適切なものを次から選び、記号で答えなさい。
ア どうすべきでしょうか イ よいことはないでしょう
ウ よいことでしょう
エどちらでもよいでしょう
(3) (2) (1)
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