幕府は1604年, 蝦夷地の南部を支配する松前藩に,アイヌ民
どくせん
との交易の独占を認めました。 松前藩が支配する地域は和人
と呼ばれ, アイヌの人々が住む地域とは区別されました。 松
藩は,交易を通じてアイヌ民族との窓口となりました。
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松前藩は家臣に, 土地のかわりに, アイヌの人々と交易する
はんしゅ
利を分けあたえました。 藩主や家臣は,米や日用品と, さけ・
しん・こんぶなどの海産物とを交換し, 大きな利益を得まし
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こうかん
。 しかし, その交換の比率は不公平で, 和人に有利なもので
た。 そのため、17世紀後半, 不満を持ったアイヌの人々は,
導者の一人であるシャクシャインを中心として, 松前藩に対
る戦いを起こしましたが,敗れました。 18世紀前半には, 交
が和人の商人に任されるようになり アイヌの人々への経済