「走れメロス」リライト
メロス以外の人物を主人公にして、
もう一つの「走れメロス」を作ろう。
※切な場面において、適切な人物を主人公に選ぼう。
※原作の味わいを損なわないように、物語を書こう。
(原作に描かれていないことを想像するのは可。展開をねじまげるのは不可)
※控えめに書いていますが、もっと深掘りしても良いです
セリフや心内語があると、登場人物の気持ちが伝わりやすくなり、書きやすく
なると思います。
(国)
セリヌンティウス、人質になる
切り取った場面,
主人公·
セリヌンティウス」
セリヌンティウスは驚いた。突然自分が人質として、王の前に差し出されたからだ。久方ぶり
の友との再会がまさかこのような形になろうとは。
「おれはただメロスの帰りを待つだけだ。あいつならきっと帰ってくる。あの情に厚いメロス
なの…」
と信じてはみるものの、暴君ディオニスを前に、さすがに彼の顔は強張り、身体は硬く緊張した。
「ははは、ついに奴は出発しおったわい。見納めだ。あの後ろ姿をその目にしかと焼き付けて
おくがいい。お前の友はお前を見捨て、きっと帰っては来るまい。永遠の別れとなろう。」ディオ
ニスは彼をからかって、大声を上げてあざ笑う。
「いいえ、メロスは帰って来ます。」セリヌンティウスは力のこもった声でただ一言そう答え、正
義を貫こうと進み続ける友へと想いを馳せた