[2] 腎臓は,腎臓の中にある約100万個の単位構造
(右図)を通して,血液中にある余分な水分や塩分,
尿素などの不要物を尿として体外へ排出する。
この不要物の排出のしくみを説明する。 血液が①
へ流れると, タンパク質以外の血しょうの成分が ②
へろ過される。 ろ過された液を原尿とよぶ。 原尿が
③を流れる間に, 血液の塩分濃度に応じて水と塩分
が適切に再吸収される。 尿素はあまり再吸収されないが, ブドウ糖は全て再吸収される。再吸収さ
れなかった不要物は, ④に集められ,尿として体外へ排出される。あ
イヌリンは,ヒトの血液に含まれない糖質である。 また、ヒトはイヌリンを分解できない。 この
イヌリンを血液中に注射すると,②へろ過された後,再吸収されずに尿として全て体外へ排出され
る。 そこで, 血液中にイヌリンを注射し、 一定時間後に②の原尿と④の尿を採取し、 そこに含まれ
るイヌリン, タンパク質, 塩分, 尿素, ブドウ糖の濃度を測定した。 表は, 結果をまとめたもので
ある。なお, 1分間につくられた尿の量は, 1mLであった。
エ
イヌリン
タンパク質
塩分
尿素
ブドウ糖
血液
ろ過
(1) (1)
2
原尿中の濃度(mg/mL) 尿中の濃度(mg/mL)
1
120
6
0
0
3
3.5
0.3
21
1
20
(2) 1分間につくられた原尿の量は何mL か。
(3) 1分間につくられた原尿に含まれる尿素の量は何mg か。
か。
(4) 1分間につくられた尿に含まれる尿素の量は何mg
(5) 1分間に再吸収された尿素の量は何mg か。
401
尿
ろ過
注) 1mg/mL は, 原尿あるいは尿1mLに物質1mg が含まれているということである。
(1) 原尿が尿になるとき, イヌリンの濃度は何倍に濃縮されるか。
の再吸収
一