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青森県
次の文章を読んで、あとの問いに答えよ。
ことしも読書週間が始まった。
テレビと読書は、ある面で自動車と人間の足との関係に似ている。自動車は、急ぐとき、
あるいは病人や体の不自由な人にとっては、大変便利である。つまり、短い時間で楽に目
的地へ着けるために、途中の道や橋や風景の印象が極めて薄い。 一方、自分の足で歩けば、
道筋の家並みや家それぞれのたたずまい、道端の一木一草まで自分の目で確かめることが
できる。テレビも、大量の情報を即時につめこむには適しているが、一語一語文字を追い
かけた読書に比べるとその記憶はひどく頼りない。
テレビドラマで主演級のある新劇俳優がこういった。「連続テレビドラマで主演してい
るときは、銀座を歩くとすれ違った人がふり返る。だがドラマが終わって一週間もすれば、
見たことがあるなという顔をするだけで、もうふり返らない。テレビの印象はそれほど強
烈で、また消えやすい。
(朝日新聞社説「テレビ時代の読書」より)
そのが指している内容を書け。
ある新劇俳優のことばは、テレビのどんな特性を示しているか。 本文中の語句を
いて二十字以内で書け。