私は、電車やパスなどの優先席は不必要だと思っていま
す。それは、優先席であってもなくても、高齢者や身体の一
不自由な人たちに席を譲るのは当たり前のことだからです。
ところが、この当たり前の行為がなかなか実行に移されて
いないため、優先席の必要性が議論されています。席を譲一
るというのは、そんなに難しいことなのでしょうか。私にも、
席を譲ることを露露した経験が何度かあります。そのよう
な跡踏を感じるきっかけとなったのは、次のようなできご
ある日、私は下校の途中でバスの席に座ってうとうとし」
ていました。ふと気がつくと、バスの車内は学生やサラリー一
マンでごった返し、私の目の前には杖をもったおじいさん
が立っていました。おじいさんは、身体が不自由なようで、
手を伸ばして吊革につかまることが難しそうでした。混み
合った車内でおじいさんが立ち続けているのは大変だし、
危険でもあると思い、私はとっさに席を立ってそのおじい」
さんに譲ろうとしました。ところが、声をかけた私に対し
とでした。
さ
ておじいさんは、「年寄り扱いをするな! 不愉快だ!」と
怒鳴りつけたのです。私は、自分の行為がおじいさんを怒」
らせたことが悲しく、また、周りに人が大勢いる中で怒鳴一
られたことに恥ずかしい思いをし、次の停留所までパスの一
席にいたたまれない気持ちで座り続けていました。
席を譲りたい気持ちはあるのにそれを行動に移せない、
という人の中には、私と同じような経験をしたことのある一
人が少なくないのではないでしょうか。席を譲りましょう、
という啓発はもちろん大事だと思います。その一方で、席一
を譲られた側に向かっても、席を譲ってくれた人の気持ち一
を受け取ってあげましょう、などと呼びかけていくことが
大事なのではないでしょうか。人への思いやりや気遣いを一
安心して行動に表せる社会になれば、優先席など必要なく」
J
なるのではないかと思います。
3|中学生の早川さんは、学校に行くことが難しくなったときに、
進める手段としての「オンライン授業」に興味を
を行いました。これを読んで、あ:
学料3】優先席についてのある中学生の意見文