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わからなかったらすぐに確認しよう! 〈答えと解説〉はP8
走れメロス=
※句読点や符号も一字と数えます。
3 0は、王のどのような心情を表したものですか。その後の会話を一
通して最も適切と思われるものを次の中から選び、記号で答えなさい。
ア 孤独で悩みが深い。
ウ なげやりになっている。
N
次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。
メロスは、単純な男であった。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城に一
入っていった。たちまち彼は、遥運の警吏に捕縛された。調べられて、メロス
の懐中からは短剣が出てきたので、騒ぎが大きくなってしまった。メロスは、
王の前に引き出された。
「この短刀で何をするつもりであったか。言え!」暴君ディオニスは静かに
けれども威厳をもって問いつめた。その王の顔は蒼白で、眉開のしわは、刻
み込まれたように深かった。一
町を暴君の手から救うのだ。」とメロスは悪びれずに答えた。
ィメロスにおびえている。
エ 緊張して落ち着かない。
@とありますが、こうした王の考えに対してメロスは「人の心」
について、どのような考えをもっていますか。その考えが最もよくわか
る一文を文章中から書き抜きなさい。
しの孤独がわからぬ。」
S
「疑うのが、正当の心がまえなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたち
だ。。人の心は、あてにならない。人間は、もともと私欲の塊さ。信じては、
ならぬ。」暴君は落ち着いてつぶやき、ほっとため息をついた。「わしだって、
平和を望んでいるのだが。」
「なんのための平和だ。自分の地位を守るためか。」今度はメロスが哨笑した。
罪のない人を殺して、何が平和だ。」
「黙れ、下膨の者。」王は、さっと顔を上げて報いた。「口では、どんな清らか
なことでも言える。わしには、人のはらわたの奥底が見え透いてならぬ。おま
えだって、いまに、はりつけになってから、泣いてわびたって聞かぬぞ。」
「ああ、王はりこうだ。うぬばれているがよい。私は、ちゃんと死ぬる覚悟で
いるのに。命乞いなど決してしない。ただ、||」と言いかけて、メロスは足一
もとに視線を落とし瞬時ためらい、「ただ、私に情けをかけたいつもりなら、
処刑までに三日間の日限を与えてください。たった一人の妹に、亭主をもたせ
てやりたいのです。三日のうちに、私は村で結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ
帰ってきます。」
「ばかな。」と暴君は、しわがれた声で低く笑った。「とんでもないうそを言う
わい。逃がした小鳥が帰ってくるというのか。」」
「そうです。帰ってくるのです。」メロスは必死で言いはった。「私は約束を守
ります。私を、三日間だけ許してください。妹が、私の帰りを待っているの一
だ。そんなに私を信じられないならば、よろしい、この町にセリヌンティウス」
という石工がいます。私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いてい
こう。私が逃げてしまって、三日めの日暮れまで、ここに帰ってこなかった
ら、あの友人を締め殺してください。頼む。そうしてください。」
それを聞いて王は、残虐な気持ちで、そっとほくそ笑んだ。生意気なことを一
言うわい。どうせ帰ってこないにきまっている。このうそつきにだまされたふ」
りして、放してやるのもおもしろい。そうして身代わりの男を、三日めに殺し
てやるのも気味がいい。人は、これだから信じられぬと、わしは悲しい顔し
て、その身代わりの男を傑刑に処してやるのだ。世の中の、正直者とかいうや」
つばらにうんと見せつけてやりたいものさ。
T願いを、聞いた。その身代わりを呼ぶがよい。三日めには日没までに帰ってこ」
い。遅れたら、その身代わりを、きっと殺すぞ。ちょっと遅れてくるがいい。おま
えの罪は、永遠に許してやろうぞ。」セ めい
(教育出版「伝え合う言葉 中学国語 2」卵~盟ページより
この文章から読み取れるメロスの性格で、「家族(妹)思い」のほか
、にわかることを、次の条件に従って、三十五字以内で答えなさい。
《条件》,文章中のメロスの性格が読み取れる行動または会話文を用い
て書くこと。
·性格を表す言葉を入れること。
太宰治「走れメロスJ)
とありますが、王がこのように言ったのは、どのような意図か
らですか。王のしたかったことが具体的にわかる一文を探し、初めと終
(16)
問できた」
■20。
わりの五字を書き抜きなさい。
「おまえがか?」王は、慨笑した。「しかたのないゃつじゃ。おまえには、わ
「言うな!」とメロスは、いきりたって反駁した。「人の心を疑うのは、最も一
恥ずべき悪徳だ。王は、民の忠誠をさえ疑っておられる。」
語
国