Stanit.
三次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。
しゅぎやう
(鳥羽院が世を治められていた時) (法勝寺へお出かけなさろうとしたおりに)
鳥羽院の御時、花のさかりに、 法勝寺へ御幸ならんとしけるに、執行
(それを知て急いで寺に参上したところ)
なりける人、見てとくまゐりけるに、庭の上に、所もなく花散りしきたり
(今すぐお出かけがあろうというのに)
けるを、「あさましき事なり。ただ今御幸のならんずるに、今まで庭を掃
くもん
じゅぎ
かせざりける。」と叱り、腹立ちて、公文の従儀師を召して、「今まで
(さっと)
いかに掃除をばせざりけるぞ。ふしぎなり。」と言ひければ、ついひざま
(どうして)
(しなかったのだ
。
む
手ご遠面へ直しなさい
<BENDG. 160², RROGA.
ほっしょうじ
こ、こいつが
いて、最
づきて、いつかまりもおこなんや。
(つらい
(もの思いをする) 虫よなく
(掃くのもつらい)
散るもうし散りしく庭もはかまうし花に物思ふ春のとのもり ますます
ふじわらののぶされ
いまものがたり
思り
(藤原信実『今物語』)
(注)御幸ここでは、院のお出かけのこと。
執行なりける人 寺の運営にかかわる責任者。J
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