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3 次の文は, 太郎さんが, 自由研究でベーキングパウダーの中に炭酸水素ナトリウムがどれくらい
含まれているかについて調べるため, 先生と相談しながら [実験] を行ったときの会話である。
太郎:ベーキングパウダーの中に炭酸水素ナトリウムがどれくらい含まれているかについて調べ
たいと思います。 炭酸水素ナトリウムの実験といえば, ガスバーナーを用いて炭酸水素ナ
トリウムの粉末を熱分解すると, 炭酸ナトリウムと 物質X
を習いました。
と「気体Y が生じる実験
先生:他に加熱しない実験もあります。 塩酸に炭酸水素ナトリウムを加えると, 塩化ナトリウム
と物質X] と 気体Y が生じます。 このような気体が発生する化学変化の場合, 質量
保存の法則を利用すれば, 発生した 気体Y] の量を求めることができます。 そして, 発
生した気体Yの量をもとにして, 反応した炭酸水素ナトリウムの量を求めることがで
きます。
太郎: それではまず, 発生した 気体Y の量と, 反応した炭酸水素ナトリウムの量の関係を調
べてみたいと思います。
図1のように, 炭酸水素ナトリウムの粉末0.5gをのせた薬包紙と, うすい塩酸20cm。
を入れたピーカーの質量を電子てんびんで測定し, 反応前の質量とした。
次に,炭酸水素ナトリウムの粉末をビーカーに入れてうすい塩酸と十分に反応させ
た後,図2のように, 薬包紙とともに反応後のピーカーの質量を電子てんびんで測
定し, 反応後の質量とした。
③ ①と同じうすい塩酸20cm'を用いて, 炭酸水素ナトリウムの粉末の質量を0gから
3.5gの間でさまざまに変えて, ①, ②と同じことを行った。
[実験]
2)
この [実験] では, 次のように2種類の物質から3種類の物質が生じた。
気体Y」
NaHCO3+ HC1 → NaC1 + 物質x
また, 表は [実験] の③で, 炭酸水素ナトリウムの粉末の質量が0.5g, 1.0g, 1.5g, 2.0g,
2.5g, 3.0g, 3.5gのときの結果をまとめたものである。
図 1
図2
炭酸水素ナトリウム
の粉末
薬包紙
ピーカー
うすい塩酸
電子てんびん
炭酸水素ナトリウムの粉末の質量 [g]
反応前の質量 [g]
反応後の質量 [g]
0,5
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
3.5
81.3
81.8
82.3
82.8 83.3 83.8 84.3
81.1
81.4
81.7
82.0| 82.5 83.0 83.5