Est 20
基本問題
次の和歌と現代語訳を読んで、あとの問いに答えなさい。 〈教科書p㎏~1〉
ぬかたのおほきみ
額田王
A君待つと我が恋ひ居れば我が屋戸のすだれ動かし秋の風吹く
a私が恋しく思っておりますと、我が家の戸口のすだれを動かして、秋の風が吹
いております。
やまべのあかひと
山部 赤人
かむ
たと
する
あめつち
B 天地の分かれし時ゆ
神さびて 高く貴き
駿河なる
XU
振り抜け見れば渡る日の影も隠らひ
しらくも
白雲もい行きはばかり 時じくそ
富士の高嶺を 天の原
照る月の光も見えず
雪は降りける語り継ぎ
天地が分かれたときから
言ひ継ぎ行かむ 富士の高嶺は
こうごう
富士の高嶺を広々10
神々しく高く貴い、駿河の国にある
とした大空に 振り仰いで遠く見やると、空を渡る太陽の姿も隠れ、照る月の光も見
えず、白雲もはばまれて行き滞り、時季を定めず雪は降っている。 語り継ぎ、言い継
いでいこう、この富士の高嶺は。
はん か
反歌
たご
うら
ましろ
田子の浦ゆうち出でて見れば真白にそ富士の高嶺に雪は降りける
b出て見ると、おお、なんと真っ白に富士の高嶺に雪が降っているよ。
(「君待つと―――万葉・古今・新古今」より)
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