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第2章 複素数と方程式
基礎問
問題
18 解の判別(Ⅱ)
入試に
を言いま
α を実数とする. 3つの2次方程式
基礎問」
x2-2ax+1=0
.....①
てありま
2-2ax+2a=0
れる
4x2-8ax+8a-3=0
...③
科書か
岸に,利
きる力
精講」
のうち,1つだけが虚数解をもち,他の2つは実数解をもつよう
なαの値の範囲を求めよ.
テーマ
原則
くか?
精講
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ここで、題意をみたすためには, D1, Dz, D3 のうち,
1つが負で,残り2つが正または0であればよいので
3
-1<a≤0, ≤a<2
参考 この表のかき方は微分法で増減表をかくときと似ています.
注 「実数解をもつ」という表現には気をつけなければなりません。
「異なる2つの実数解」ならば, D>0ですが、 この場合は重解も含ん
でいることになるので, D≧0 でなければなりません.
2次方程式の解が実数か虚数かを判別するときには判別式を使いま
すが,この設問のように方程式が3つあると不等式を3つかかえる
ことになります.しかも,その値は正, 0, 負の3種類の可能性が
あるので,連立不等式をそのまま解くとするとかなりメンドウです。 このよう
なときには表を使うとわかりやすくなります。
解答
① ② ③の判別式をそれぞれ D, D, Dsとすると
D₁ =α-1=(a+1)(α-1)
4
D2
=a²-2a=a(a-2)
4
D3
=4(4α-8a+3)=4(2a-3)(2a-1)
4
D=0a=±1
D2=0a=0, 2
3 1
D3=0a=
2'2
よって, D1, D2, D3の符号は下表のようになる.
a ...-1...
0
D₁ + 0
D2 +
D3 +
+
+
+
+
+
12
0
-
0
+
+ 0
--
1
...
0
+
32
+
-
...
2
-
-
0
+
+
0
+
+
+
+
第2章
問題文の意味を忠実に再現すれば次のようになります.
参考
Di≧0
DI≧0
D<0
D2≧0 または
D3 <0
D2 <0 または
D3≧0
Dz≥0
D3≧0
このように, 「かつ」 と 「または」 が混在すると, まちがう可能性が
かなり高くなります。
+
表にまとめるという解答の手段は非常に有効といえます。 ぜひ, 使
えるようになってください.
1
ポイント
「かつ」 と 「または」 が混在している連立不等式を数直
線を利用して解くと繁雑になるので, 表を利用した方
がわかりやすい
演習問題 18
α を実数とする. 3つの2次方程式
x2-2ax+1=0
x2-4x+α²=0
......①
......②
2-(a+1)x+α²=0 ...... ③
(s)+(1-1) T
のうち, 1つだけが実数解をもち, 他の2つは虚数解をもつような
αの値の範囲を求めよ.