✨ ベストアンサー ✨
上の方は物質量(mol)を使っていますが、おそらく高校1年生内容なので習っていないと思います。
まず、問題文で「鉄粉2.8gと硫黄1.6gが混ぜ合わせて加熱したら完全に反応した。」と書いていますが、ここからFe+S→FeSという反応においては鉄と硫黄が2.8:1.6=7:4の割合で反応したときに完全に反応するんだということがわかります。このように、化学反応によって完全に反応するための質量比は異なるものの(ex.2Cu+O2→2CuOならCuとOが4:1で完全に反応)同じ化学反応においては、完全に反応するための質量比というのは一定です。つまり、7.0gと4.0g, 3.5gと2.0g, 2.8gと1.6gどの場合も完全に反応します。
しかし、もし鉄が7.0gしかないのに、硫黄が100.0gあるとします。
この場合、鉄と硫黄の化合において完全に反応するための質量比というのは、鉄7.0gにたいして硫黄4.0gなので残りの硫黄96gは未反応のまま試験管に残ります。つまり、質量保存の法則より11gの硫化鉄ができたのと、未反応の96gで107gが試験管に残りますね。
同様に考えれば、硫黄4.0gにたいして鉄が100gあったとしても鉄は93g余りますね。
今回、鉄粉4.2gと硫黄2.9gを反応させていますが、鉄粉4.2gに対して完全に反応できる硫黄の量は4.2:x=7:4より2.4gです。
すなわち、2.4gの硫黄は硫化鉄となれますが、残りの2.9-2.4=0.5gの硫黄は反応できずに残ってしまいます。よって0.5gが答えです。
今回のように、中学校の問題では絶対に最初に完全に反応するときの質量比というのが与えられます。この情報をもとに、たとえ知らない反応だとしても完全に反応するための質量比から考えて、未反応の量は求められます。酸化銅の炭素による還元のこのタイプの問題もよく出ます。練習しておいてください。
注意しないといけないのは、完全に反応するための比は係数比ではありません。係数比はあくまで原子の個数の比であり、鉄原子1つと硫黄原子1つは重さが違うため、個数の比と質量比は異なります。卓球の球2つと砲丸投げの砲丸2つで質量比が異なるのと同じことです。
とっても詳しく教えていただき、本当にありがとうございます😭🥰
教えてもらったことをしっかりと理解します!!
物質量というのは非常に便利な値なので、それを知っている人からすればもっと簡単に答えを求められたり、何が起きているのか理解しやすくなります。余力があるなら高1の物質量を理解してもいいかもしれませんが、この単元は高校1年生でもつまづく単元でこれのせいで理系から文系に変える人もいるくらいなので、今は習ったことを使って解くことに専念すべきだと思います。