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気象庁が提供する『気象観測の手引き』という資料に、次のような記載があります。
気圧は高さとともに対数的に減少し，5000m高くなるごとにほぼ半減する。これは定義の中で述べたように，ある地点での気圧(「現地気圧」という)はその点の上の気柱の重さに等しいが，高いところほどその上の空気が少なくなるからである。したがって，高さが異なる地点で測定した気圧を相互比較するには，同一高度に換算する必要がある。同一高度としては平均海面(日本では東京湾の平均海面)をとることにしており，この換算を海面更正という。また、このようにして現地気圧を更正した気圧を海面気圧という。
(『気象観測の手引き』P. 38より)
気圧とは1㎡上に乗っている空気の重さのことです。しかし、高度が高くなるほど空気の量は少なくなり、高度100mの現地で測定した空気の量と海抜0m地点の空気の量は同じではない為、現地100mの高度を海抜0mに補正する必要があるのです。気象庁が提供する天気図の気圧値には海面更正による補正が入っています。尚、同資料によれば、高度が高くなりすぎるほど仮定が成り立たなくなるので、気象庁では高度800m以上の地点については海面更正を実施しないのだそうです。
気象庁で使用されている海面更正の式は添付の通りです(難しいので覚える必要はありません)。
