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前駆物質からオルニチン、シトルリン、アルギニンと生成していく時に、問題の図から読み取ると
オルニチンを生成するには前駆物質と酵素Pが必要、
シトルリンを生成するにはオルニチンと酵素Qが必要、
アルギニンを生成するにはシトルリンと酵素Rが必要、と…どれかひとつでも欠けてしまうとそれ以上反応が進まず、生育できなくなってしまいます。
例えば、酵素Pが無い時は、前駆物質からオルニチンを生成することができません。オルニチンが生成できないと、シトルリンを生成するための材料が作れないため、シトルリンも作れず、同じようにアルギニンも作れないので、生育できません。
これは、遺伝子Pの塩基配列が変化して、酵素Pが作られなかったからだと推定できます。しかし、酵素Qや酵素Rは正常に存在しているため、酵素Pがなくて作れなかったオルニチンを直接足してあげれば、そのオルニチンを材料にシトルリンやアルギニンを作ることができます。
つまり、「どこかの酵素を指定する遺伝子の配列が変わって生育できなかったけどオルニチンを足してあげたら生育できた」理由はオルニチンを作るための酵素Pがなかったからだと分かるので
Aの答えは1番の「塩基配列の変化が起こった遺伝子は遺伝子Pであると推定できる」です。
また、B、C、Dの方を見てみると、オルニチンだけを足してあげた状態では生育できなかったことから、原因は遺伝子Pではなく、遺伝子Qか遺伝子Rにあることがわかります。シトルリンかアルギニン、どちらかが作られなかったということですからね。
ここで、アルギニンを足してしまうと、生育してもしなくても、生育しなかった原因の遺伝子を特定することができません。アルギニンというのは酵素Qと酵素Rがどちらも関わったあとにできた物(言わば完成品)ですので、完成品を直接足してあげても、工程のどこに問題があったかは特定できません。
よって、シトルリンを足してあげて、生育するかを見てみる必要があります。
オルニチンの時と同じように考えると、シトルリンを足した結果、生育したらシトルリンを作る酵素Qに異常があったことになります。生育しなかったら、シトルリンからアルギニンを作る過程に問題があり、酵素Rが無いことになります。
まとめると、「シトルリンを足してあげて、生育したら遺伝子Qの配列が変わっている(=シトルリンを作る酵素Qがない)と分かり、生育しなかったら遺伝子Rの配列が変わっている(=シトルリンからアルギニンを作る酵素Rがない)」と分かるので、これと一致する選択肢は3番ということになります。
とても詳しく、ご丁寧にありがとうございます🙇♀️
完璧に解けるように頑張ります🙏