化学
高校生
解決済み

金属ナトリウムが水に反応するときの反応式は
2Na+2H₂O→2NaOH+H₂
ですが、この式において生成物がNa₂OでなくNaOHなのは、Na₂Oが水に溶けてNaOHになるからであり、その反応式が省略されているのでしょうか。
それとも、そもそもNa₂Oはナトリウムが水と反応する過程で生成すらしないのでしょうか。
この反応過程(反応式における生成物がNa₂Oでない理由)がよく分からないので、教えてください。

回答

✨ ベストアンサー ✨

基本的に形成しないと思いますよ。

NaOが形成するためには、以下のいずれかが必要になります。
(i) 水酸化物イオンの共有結合を切る
(ii) 溶存酸素と反応する

最終生成物がNaOHであることを考えると、
(i)の水酸化物イオンの共有結合を切断することは
エネルギー的に利得が無いと考えられます。

(ii)については、溶存酸素は量がすくないので、
Naが非常に卑であることを考えれば、
先に水と反応してしかるべきであると考えられます。

蒼空

ご回答ありがとうございます。
返信が遅くなりすみません。

2点疑問点があるので、質問させてください。

(i)について、「エネルギー的に利得がない」というのは、Na₂Oを経由するには「水酸化物イオンの共有結合を切る」ことを要するが、 Na₂OよりもNaOHの方がエネルギー的に安定であるから、そこまで大きいエネルギーを貰う必要がない、という理解でよろしいでしょうか?

(ii)について、「非常に卑である」とありますが、「卑」とはどのようなものなのか分からないので、教えてください。「卑である」ことで「先に水と反応する」のかもご提示くださると助かります。

よろしくお願いいたします。

peekAboo

左記の質問について、
貴君の理解だと、平衡論と反応経路がこちゃまぜになっていますね。

NaがH2Oと反応してNaOHができる反応では、
NaとH+間で電子のやり取りをすれば済みます。

それに対して、Na2Oを一度作ろうとすると、
一度、OH-の結合を切断する必要があるので、
前者より複雑な反応が必要になります。

どちらの経路でも最終的にはNaOHができるのであれば、
より単純な経路で反応が進行するのが自然です。

後者については、卑である->イオン化傾向が高く反応性が高い
と理解して頂けばいいと思いますよ。
そんな反応性の高いものが水につかっている状態で、
態々、量の少ない溶存酸素が溶媒中を拡散してくるのを待っている理由がないので、
水との反応が支配的になると考えられます。

なお、高温では、水と反応してNa2Oができる反応が生じるようです。
1970年代に報告がありますので、気になるようなら確認してみてください。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaesj1959/14/1/14_1_15/_article/-char/ja

蒼空

毎度の如く返信が遅くなってしまい申し訳ありません。

反応経路を詳しくご教示くださったことに加え、資料もご提供していただき助かりました。
反応経路について理解を深めることができました。

ご回答ありがとうございました。

peekAboo

どういたしまして~

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