解
例題 90
絶対屈折率 1.5の油膜が水面に広がっ
ている。この油膜に真上から波長
6.0×10-7mの単色光を当て、その反射
光を観察する。 空気の絶対屈折率は1.0,
水の絶対屈折率は1.3とする。
空気(1.0)
油 (1.5)
水 (1.3)
(1)この光の油膜中での波長はいくらか。
(2) 油膜の表面での反射は固定端反射と同じであり、裏面(水との
境界)での反射は自由端反射と同じである。この光の反射光が強
め合う最小の油膜の厚さはいくらか。
(1) 屈折率 1.5の油膜中における光の波長は
16.0×10™
x'= ==
1.5
1.5
4.0×10m 〔m〕
{2}屈折率の小さな空気から屈折率の大きな油へ進む光の反射では、固定端
反射と同じ反射が起こり、反射の際に半波長分のずれ(π[rad〕だけ位相
のずれ)が生じる。一方、屈折率の大きな油から屈折率の小さな水へ進む
光の反射では,自由端反射と同じ反射が起こる。このように、固定端反射
が1回ある場合の干渉条件は、
強め合い: (光路差) (m+ +1/2),弱め合い(光路差) mλ
となる。ここで,入は真空中の波長、 は整数である。
油膜の表面で反射した光と、裏面で反射した光の光路差は油膜の厚さを
dとして, 2×1.5xdとなり、反射による位相のずれを考慮して, 反射光
が強め合う条件は,
2x1.5xd=60×10×(m+1/2)(m=0,1,2, ...)
d = 2.0 × 10x (m +)
dの最小値は,m=0 とおいて
do=2.0×107×
= 1.0 × 10(m)