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基本例 116 ある区間で常に成り立つ不等式
奈良大
0≦x≦8のすべてのxの値に対して, 不等式x²-2mx+m+60)が成り立
うな定数mの値の範囲を求めよ。
指針 例題 115 と似た問題であるが, 0≦x≦8という制限がある。ここでは
「0≦x≦8 において常に f(x)>0」 を (0≦x≦8 におけるf(x) の最小値) > 0
と考えて進める。
CHART 不等式が常に成り立つ条件 グラフと関連付けて考える
求める条件は 0≦x≦8 におけるf(x)=x²-2mx+m+6 の | f(x)
解答 最小値が正となることである。
f(x)=(x-m)2-m²+m+6であるから, 放物線y=f(x) の
軸は直線x=m
[1] m<0 のとき, f(x)はx=0で最小 [1]
となり, 最小値は f(0)=m+6
えに m+60 よって m>-6
<0であるから(*)
-6<m<0. 1
[2] 0≦m≦8のとき, f(x)はx=mで
...
最小となり, 最小値は
f(m)=-m²+m+6
ゆえに
-m²+m+6>0
すなわち
²-m-6<0
これを解くと, (m+2) (m-3) <0から
-2<m<3
0≦m≦8であるから(*)
0≦m <3 ②
[3] 8<mのとき, f(x)はx=8で最小
となり, 最小値はf(8)=-15m+70
ゆえに, -15m+700から m<
これは8cmを満たさない。(*)
求める の値の範囲は, ①, ② を合わ
せて
-6<m<3
【POINT
[2]
0m 8
[3]
V
x
=x²-2mx+m+6
(08)の最小
を求める。
f(x) の符号が区間で一定である条件
区間でf(x)>0
[区間内のf(x) の最小値] > 0
区間でf(x)<0⇔ [区間内のf(x)の最大値] < 0
→ p.140 例題 82 と
同様に、顔の位置が
区間 0x8 の左
か内か、右外かで
合分け。
[1] 軸は区間の左外
にあるから 区間
の左端で最小。
[2] 軸は区間内に
あるから、頂点で
最小。
[3] 軸は区間の右外
にあるから 区間
の右端で最小。
(*) 場合分けの条件を
満たすかどうかの確認
を忘れずに。 [1] [2]
では共通範囲をとる。
合わせた範囲をとる。
練習は定数とし, f(x)=x²-2ax+a+2 とする。 0≦x≦3のすべてのxの値に対して、
③ 116 常にf(x) > 0 が成り立つようなαの値の範囲を求めよ。
[類 東北学院大 ]