交流過渡現象
147
交流の角周波数を とすると, コイルに対してはV=L・I コンデンサ
ーに対しては V=
ともに最大値)。
ここで,VとIは電圧と電流の実効値 (あるいは
コイルでは電圧に対して電流の位相は遅れ, コンデン
ケーでは逆に進む。抵抗に対しては V=RI で位相の違いはない。
46 交流過渡現象
図のX, Y, Zは抵抗, コンデンサ
- コイルのいずれか1つずつである。
まず 図1のように交流電源に接続す
ると, Xを流れる電流(実線) Xに
かかる電圧 (点線) の時間変
化は図2のようになった。 Io
=2〔A〕, Vo=100[V] である。
また, Zにかかる電圧の最大
値 V1 は 50 [V] であった。
X
Point & Hint
Y
Z
図1
Vo
Io
0 12
13
4
15
次に図3のように直流電源と20
[Ω] の抵抗をX と Yに接続した。 ス
イッチSを閉じると 直後 Sには2
[A] の電流が流れ, しばらくして5
〔A〕 の一定電流が流れるようになった。
コイルと電源の内部抵抗は無視でき,
コンデンサーのはじめの電荷は0とする。
図2
時刻
×102(s)
X
a
b 20Ω
Y
S
図3
*X, Y, Z はそれぞれ何か。 また, それらの抵抗値 R,電気容量
C, 自己インダクタンスLの値はいくらか。
図1の回路の平均の消費電力はいくらか。
Zにかかる電圧が0となるのはいつか。図2の時刻t の範囲で
答えよ。
図 1,2で時刻 t = 1×10-2〔s] のときの電源電圧はいくらか。 ま
また, 時刻 t = 4×10-2〔s] のときはいくらか。
図3で,Sを閉じ十分時間がたった後にSを開く。 その直後のX
の電圧 (bに対するaの電位)を求めよ。 また,Sを開いた後,回路
で発生するジュール熱を求めよ。
Level (1)~(4)★ (5) ★★
調べる。 スイッチを閉じた直後は, コンデンサーは「導線」, コイルは 「断線」状態
(1) Xは以上の知識から決まる。 YとZの区別は図3の直流回路の過渡現象から
になる。 そして, やがてコンデンサーは 「断線」, コイルは 「導線」状態に入る。
(2) コイルとコンデンサーは平均としての消費電力はない。 電力消費は抵抗での
み起こり, 実効値を用いて, RI または VIe と表される。
実効値=最大値/√2
(3)X,Y,Zは直列なので,流れる電流は共通。そこで,Zにかかる電圧のグラ
フ (図2のような) を描いてみると事態が明確になる。
(4) 各瞬間の電源電圧は,X,Y,Zの電圧の和に等しい。
(5) コイルは電流を流し続けようとするので...。
LECTURE
(1) 図2より電圧に対して電流の位相は遅れているから,Xはコイル。
また、図2より交流の周期はT=4×10-2〔s] なので, ω = 2π/Tと
Vo = wL・Io より
VoT
100×4×10 - 2
X
L =
2×3.14×2
2πIo
=0.32 (H)
20Ω
図3の回路で Y がコンデンサーとしてみよう (図
a)。Sを閉じた直後はコンデンサーは導線と同じで,
一方,コイルは電流を通さないから,流れる電流I
は I =
Y
E
E
図 a
20
となる (Eは電源の起電力)。 そして, 十
分時間がたつと, コンデンサーは電流を通さなくなり, コイルが導線と同
じになる。すると、やはり
は事実に合わない。 したがって, Yは抵抗 (図b)。
Sを閉じた直後,電流はR側を通るので
E = (n+20)×2 ......①
E
でIと同じ電流が流れることになる。これ
20
X
2002
十分時間がたつと, 電流は導線となっているコイ
ル側を通り,Rはショートされるから
Y R
E
図
図 b
なんだか、めちゃくちゃになっているみたいです。
(交流の現象を理解できていないようです)
少しだけ解き方についてコメントします(交流の理解が必要です)
ーーーーー
交流回路の場合(コンデンサー、コイルを含む場合)、
必ずしも、最大電圧時=最大電流とならないです。
ーーーーー
問題文から、Xはコイル、Yは抵抗、Zはコンデンサー図2、図3の結果から分かります。
(図2からXがコイルであり、図3の結果からYは抵抗であることがわかります)
それぞれの特徴を把握していると、図3の結果から抵抗値が分かります(30Ω)
ーーーーー
「なぜ?」と質問したいと思いますが、かなり説明が長くなるので、ごめんなさいです。