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基本 例題 62
解から係数決定 (虚数解)
00000
3次方程式 x+ax²+bx+10=0 の1つの解がx=2+i であるとき, 実数
の定数α, bの値と他の解を求めよ。
(山梨学院大
p.98 基本事項2.基本61
解
CHART & SOLUTION
x=αがf(x)=0の解⇔f(α) = 0
代入する解は1個(x=2+i) で, 求める値は2個 (αとb) であるが,
複素数の相等 A, B が実数のとき A+Bi=0
A = 0 かつ B=0
により,a,bに関する方程式は2つできるから, a,bの値を求めることができる。
また,実数を係数とするn次方程式が虚数解αをもつとき,共役な複素数も解であるこ
とを用いて,次のように解いてもよい。
別解 2αとが解であるから, 方程式の左辺は (x-α)(x-2) すなわち
x-(a+α)x+a で割り切れることを利用する。
別解 3 3つ目の解をkとして, 3次方程式の解と係数の関係を利用する。
x=2+iがこの方程式の解であるから
ここで, (2+i=2°+3・2'i+3.2i+i=2+11i,
(2+i)+α(2+i)+6(2+i) +10=0
(2+i)=22+2・2i+i=3+4i であるから
2+11i+α(3+4i)+6(2+i) +10=0
iについて整理すると
3a+26+12,4α+6+11 は実数であるから
3a+26+12+(4a+6+11)i = 0
3a+2b+12=0, 4a+b+11=0
これを解いて
a=-2,b=-3
ゆえに、方程式は
x-2x2-3x+10=0
f(x)=x-2x2-3x +10 とすると
f(-2)=(-2)-2-(-2)2-3-(-2)+10=0
よって, f(x) は x+2 を因数にもつから
f(x)=(x+2)(x²-4x+5)
したがって, 方程式は
(x+2)(x-4x+5)=0
x+2=0 または x2-4x+5=0
x2-4x+5=0 を解くと x=2±i
よって, 他の解は x=-2, 2-i
別解 1 実数を係数とする3次方程式が虚数解 2+i をもつ
から,共役な複素数 2-iもこの方程式の解である。
よって,x+ax²+bx +10 は{x-(2+i)}{x-(2-i)}
すなわち x4x+5で割り切れる。
mfx-2=i と変形して
両辺を2乗すると
x2-4x+5=0
これを利用して
x+ax²+bx+10の次数を
下げる方法 (別解 1の3行
目以降と同じ) もある。
(p.93 基本例題 55 参照)
この断り書きは重要。
A, B が実数のとき
A+Bi=0
⇔ A=0 かつ B=0
← 組立除法
1-2-3
10-2
-2 8-10
1-4 50
の部分の断り書きは
重要。