現代文
高校生

答えは3です。Dの、読みにくい特徴がかえって記憶に残るなんてどこにも書いてないのになぜ正解ですか?

問二 傍線部アについて、本文に即して述べた次のA~Fのうち適当なものの組み合わせを、後の1~6のうちから一つ選び、番 号で答えよ。 A 「古代の口頭文化」について筆者が触れようとしていないのは、本文の論点が視覚文化にあるからだと考えられる。 「古代の口頭文化」では、聴覚によって得られた情報を手がかりにするので、正確な経験の積み重ねはできない。 C 「中世の写本文化」は、眼をはじめとするさまざまな感覚器官を駆使する必要があったため、人々から早々に退けられた。 D 「中世の写本文化」における文字は、読みにくいという特徴がかえって記憶に残るという逆説的な効果をあげていた。 「現代の活字文化」は、さまざまな技術的進歩を背景に成立し、人々の読み方のスタイルに大きな影響を与えた。 「現代の活字文化」は、高度な文化を社会全体に浸透させる役割を担ってきたが、今ではその限界も見え始めている。 1 (A・C・E) 2 (A・C・F) 3 (A・D・E) B・C・E) 5 (B・D・E) 6(B・D・F) TI
マクルーハンは、人間の五感は、互いの間で相互作用を行うものであることを、古代・中世・現代をつうじて、 「テツガクなど の分野で議論されてきた 「共通感覚」の概念を参照しながら、 概念整理をした。 彼の主著『グーテンベルクの銀河系』で、言葉、 文字の歴史として、古代の口頭文化、中世の写本文化、現代の活字文化の三つに分類し、現代の活字文化において、五感のなか でも視覚が中心の文化がトウライしたと論じている。なぜ活字文化が視覚中心の文化なのか。その前の写本文化の場合、第一に、 手書きゆえ、 ヒッチにくせがあるということがある。その分、書かれた文字は読み手からすれば読みにくく、読むスピードが遅 くなる。これに対し、活字はフォントがまったく同じになり、文字が視覚的に画一化されるため、読み手の眼は、流し読み、さら には速読というように、いわば紙面をスキャンする方向に向かう。第二に、写本文化では、音読することが日常的だった。ここに おいて、 眼を使って文字を見ながら声に出すことで、喉の筋肉や唇や舌の感覚が刺激されることに加え、自分の口から発された 50 声 的 連 携 が なさ れ を自分の耳を使って聴く、という多感覚的な活動が起きることになる。この複数の感覚がドウインされる多感覚 10 るがゆえにこそ、読むという体験は強度のあるものとなり、同時に、写本文化時代の人びとは、読んだ本についての記憶力がよ かったのである。
● ● 「中世の写本文化」 「手書きゆえ、筆致にくせがある・・・ 読み手か らすれば読みにくく、読むスピードが遅くなる」 「音読することが日常的・ ・・多感覚的な活動が 起きる・・・・・・多感覚的連携がなされるがゆえにこ そ、読むという体験は強度のあるものとな り、 読んだ本についての記憶力がよかっ た」→選択肢Dに一致

回答

真ん中ら辺の文が中世の写本文化と現代の活字文化の特徴の対比になっていることは理解できますかね?
それを踏まえれば現代の活字文化の説明部分に、「活字は文字フォントも同じだし読みやすいので流し読み出来てしまう」と書かれている、即ち中世の写本文化ではフォントもバラバラだし、読みにくい特徴があると読み取れます。

ぎん

すみません、そうです。読みにくいことはわかりました。でも読みにくいから記憶に残るとは記述はないですよね? 

Pクレゾール

ですからそれは対比文であることから読み取れますよねって話です。明確には書いてないですよ。何故筆者がこの部分で対比を持ってきたかを考えると、この文では,「活字文化では流し読み、速読のようにさっさと読んでしまう=記憶に残らない→逆説的に中世写本文化は読みにくいが故にゆっくり読む=記憶に残る」ってことが言いたいのです。

ぎん

すごい!そういうことだったのですね。ありがとうございます。 
そういう直接的には書いてないものをどう読み取れば良いですか

Pクレゾール

ここは対比になってるなとかを意識的に読むことですね。マークをつけても良いかもしれません

ぎん

今回の文で、対比してるなと気付けても、読みにくいから記憶しやすいと理解するにはどうすればいいですか?

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