どこから説明すればいいのか分かりませんが、逆に考えてみてはいいでしょう。
まず、「可決された議案が最多になるのは何本か」について考えます。議案は5本しかないのですから、「5本議案が可決される」という状況がありえるのならば、それが最多になりますよね。しかし、そんな状況はありえません。何故なら、「1つの議案が可決されるには4票の賛成票が必要」なのですから、「5つの議案が可決されるには4×5=20票の賛成票が必要」ということになりますよね。ですが、賛成票は17票しかないので、20票に届くはずがありません。よって、「5本議案が可決される」という状況はありえません。ということは、「4本議案が可決される」という状況がありえるならば、それが最多になります。これはありえますよね。問題文に書かれたような状況がありますから。よって、4本が最多になるという訳です。
次に、「可決された議案が最小になるのは何本か」について考えます。さっきと同じように、「1本も議案が可決されない」という状況が成立するなら、それが最小の0本ということになります。ここで解説のような考え方をしてもいいのですが、それで分かりにくいのならば、反対票で考えてみてはいかがでしょうか。棄権はありえないのですから、賛成票と反対票合わせて5×7=35票あるはずですよね。(1人あたり5本の議案に投票しなければいけない、それが7人なので5×7=35) 賛成票は合計17票と分かっているので、反対票は35-17=18票あることが分かります。「可決されない」ということは「否決される」ということ(可決の対義語は否決)なので、「1本の議案が否決されるには4本の反対票が必要」ということになります。「1本も議案が可決されない」ということは、「5本の議案が全て否決される」ということです。すなわち、4×5=20票の反対票が必要ということになります。ですが、反対票は18票しかないので届きません。よって、5本の議案が全て否決されるという状況はありえません。ですから、次は「4本の議案が否決される」という状況がありえるなら、それが「否決の最大」であり「可決の最小」ということになります。このような状況はありえますよね。解説に書かれているような状況があります。よって「否決の最大は4本」であり、「可決の最大は5-4=1本」だと分かる訳です。
今回、可決と否決、賛成票と反対票にはそれぞれ対称性があります。なので、5÷2=2.5であることを考えると、「可決の最大の本数」と「可決の最小の本数」は「2.5との差の絶対値が等しい」んです。「可決の最大の本数」と「否決の最大の本数」は等しい、と言った方が分かりやすいかもしれません。まぁこれはアドバンスな話なので、理解できなくても大丈夫です。
「4個の部屋があって、5人の人がそれぞれいずれかの部屋に入るとき、2人入っている部屋が必ず1つは存在する」という原理があります。これを「鳩の巣原理(部屋割り論法)」と言います。このことを知っていれば、解説のような考え方も理解できると思います。ですが、これはなかなか難しい話ですので、自分のような考え方をするのが個人的にはオススメです。