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偏角の比較ですね。
左辺の偏角が3θ[rad], 右辺の偏角が0[rad]なので、
3θ=0
と式を立てたいところですが、本当にこれでいいのでしょうか。
1=cos0+isin0より、複素数1の偏角は0だとしたわけですが、じつはこれ以外にも、
cos2π+isin2π=1
cos4π+isin4π=1
となるので、2πや4πも複素数1の偏角だといえます。そう、複素数の偏角は決して1つだけではないのです。三角関数には周期性があるので、同じ複素数に対して複数の偏角が考えられるわけです。
1=cosα+isinαとなるようなαを考えると、三角関数の周期性より、
α=0+2kπ(kは整数)
これで複素数1の偏角をすべて表すことができます。
1以外の複素数にも同様の議論が成り立つため、
複素数z=cosθ+isinθ(0≦θ<2π)の偏角argzは、一般に、
argz=θ+2kπ
となります。※このときθ(0≦θ<2π)は偏角の代表値として、「主値」と呼ばれます。

3θ=0としてしまうと、なぜだめなのか。
それは複素数1の偏角が0だけではないからです。
2πもまた複素数1の偏角であり、
3θ=2πを満たすθでもz³=1となるからです。
偏角は三角関数をもとにして考えること、また、三角関数には周期性があるため、三角関数が同じ値をとる角度は複数あること。
したがって、複素数の偏角は複数存在し、一般に、整数kを用いて、
argz=θ+2πk
と表せる。

chopin

そういうことでしたか...難しい><
丁寧にありがとうございます!!!!😢

難しいことも含めていろいろ書きましたが、じつは三角関数のところに似たような内容があります。
「動径」という言葉を覚えているでしょうか。角度を表す線のことですが、動径がぴったり重なる角度が複数あって、これも全部θ+2kπ(kは整数)と表せる、というものです。要するに、言ってることは始まりの線からθだけ回転した線(動径)と、θからさらに一周(θ+2π)とか二周(θ+2×2π)した線はぴったり重なるよ、という言われてみれば当たり前のようなことです。
同じ動径(または複素数)を表す角度(偏角)はたくさんあるけど、それらはすべて一周(2π)を余計に追加しただけのもの。
だから、それらすべてを表そうとしたら、θ+2kπ(kは整数)という式になるな、ということが当たり前に感じられるといいですね。

chopin

あ!!たしかに!!そうでした!!!!😳😳
とても納得しました🥺
いつも詳しくわかりやすく回答してくださって嬉しいです(>_<)
ありがとうございます!!!

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