228
第8章 データの分析
基礎問
137 計算の工夫
次のデータは5人のハンドボール投げの記録である。
28, a, 24, b, c (単位はm)
このデータでは,次の4つの性質が成りたっている。
(ア) 24<a<28<b<c
(イ) 第3四分位数は 33 m
(ウ) 平均値は 29 m
(エ) 分散は 14
このとき, a, b, cの値を求めよ.
文字が3つありますので, 第3四分位数, 平均値, 分散の定義に従
って等式を3つつくり, 連立方程式を解けばよいだけですが, 数値
が大きいので, 計算まちがいが心配です。
そこで,平均値がわかっているので, すべてのデータから 29mを引いた新
精講
しいデータを考えることで, 計算量を減らす工夫を学びます。
解答
与えられたデータから 29 mを引いた数を
新しいデータとして考える。
すなわち, 小さい順に,
-5, a-29, -1, b-29, c-29
を考える。
a'=a-29, b'=b-29, c'=c-29 とおく.
(イ)より,
b+C-33 だから, b+c=66
2
. b+c'=8 0
(ウ)より, 24+a+28+6+c=29.5
. a+b+c=29·5-52
よって, a'+b'+c'+29·33D29·5-52
. α'+b'+c'=29·2-52
;. a'+b'+c'=6
あっなるほど!ありがとうございます!