104 第2章 高次方程式
Think
例題48
2次方程式の解の存在範囲
xについての2次方程式x2px+p+6=0 が次のような異なる2つ
の実数解をもつとき,定数の値の範囲を求めよ.ただし,かは実数とする.
(1) ともに正
(2) ともに負
(3) 異符号 (1つが正で,他が負)
(4) ともに1より大きい (5) 1つは1より大きく,他は1より小さい
(P
考え方 2次方程式の異なる2つの実数解 α, βについて,
(1) α,Bがともに正
0,αB>0
D>0α+β>
(2) α. βがともに負⇔ D>0, α+β<0. a>0
(3) α, βが異符号
⇔ αB<O
(4) α, β がともに1より大きい D>O(α-1)+(β−1)>0, (a-1)(β-10
(5) α βのうち,1つは1より大きく、他は1より小さい ⇔
J+x/5 F07
■解答 x2px+p+6=0 の解を α.βとする.
解と係数の関係より,
a+B=2p, aß=p+6 [0]
(1) 2次方程式x-2px+p+6=0 の判別式をDとす
ると..βは異なる2つの実数解であるから, D>0
である.
D
(1 804) (=p²-(p+6)=p²− p−6=(p+2)(p −3)
4
aβ=p+6>0 より
よって, ①,②③より
830 Þ>3
があるので,D>0の条
(+2)(p-3)>0 より p<-23 <p ・・・・・ ① 件が必要である。
α.βがともに正より α+β>0αB>0
a+β=2p>0 より,
α.βがともに負より
(1)
-6
-2
20 3 p
(2) βは異なる2つの実数解であるから, (1)より、
p<- 2,3<p ....... ①
a+β=2p<0より、
aß=p+6>0
h.
よって, ①,②,③より.
6<p <-2
p>0
p-6
3
(3) α, βは異符号だから,
aβ=p+6<0 より
①
a+B<0, aß>0
p<0
......2
2
3
-6
aß<0
p<-6
p>-632XS
② +26 +
(1)
(1)
-2 0
****
よって, p<-6
国
(4) αβは異なる2つの実数解であるから, (1) より
p <- 2,3<p ...... ①
αβがともに1より大きいから分
(a-1)+(B-1)>0, (a-1)(B-1)>0
(a-1)(B-1) <0
α,Bは実数
a+B>0, aß>0¬
あっても, α, βが実数
とならない場合(たとえ
ばα=1+i,β=1-i)
(16)
x²-(a+B)x+aß=0
の解は α, β で,この判
別式をDとすると,
αβ < 0 ならば
D=(a+3)^2-403>0
となるため, D>0 の条
件は必要ない。 また、
βの符号は定まら
ない
(α-1)+(β−1)=2p-20 より.p>1...... ②
(a-1)(B-1)-aß-(a+B)+1
Focus
p<7 (3)
より、
よって ①,②,③より。
=p+6-2p+1=7-p>0
3 <p <7
3
7 p
(5) αx.βのうち、1つは1より大きく、他は1より小
さいとき α-1 と β-1 は異符号であるから.
(α-1)(B-1)<0
よって 7-p<0より、 Þ>7
2
2次方程式の異なる2つの実数解 α, βについて
α, βがともに正
α, βがともに負
αβが異符号
α.βがともにmより大きい
①
61
On13
(2)
⇒ ap<0
D>0, a +B>0, aß>0
D>0, a+B<0, aß>0
(a-m)(β-m)>0
α. βのうち,1つはmより大きく、他はより小さい
⇒ (a-m) (B-m) <0
2 2次方程式 105
x-2px+p+6=0… ① は, x+6=(2x-1) となり,①の実数解は,放物線
y=x+6....... ② と直線y=p(2x-1 ......③ の共有点のx座標である。
このことを用いて問題を解いてもよい。
実数解が(1)~(5)のようになるのは、直線③が下の図の青色の部分に存在するときである.
α<I<β のとき
a-1<0, 8-1>0 £ 5.
(a-1)(B-1) <0
β< 1 <α のときも同様。
DO (a-m)+(β-m)> 0,
ZVY
=-2
p=3 2
(5)
y
V V
711
61 2
[6]
p=3p=7
(3)
2
p=73 65A JEURI
6N
p=-6
x
KUSH
練習 xの2次方程式x'-(α-4)x+6-4a=0 について,次の問いに答えよ.
48 (1) 異なる2つの解がともに2より小さいとき, aの値の範囲を求めよ.
(2) 1つの解が正で、他の解が負であるとき, αの値の範囲を求めよ。
***
→ p.11010 11
*$2.00
補足:二次方程式が実数係数である限り、α、βは共役です。