4 2次方程式/実数解をもつもたないー
(ア) αを実数とする. æの方程式 ax²-4x+2a=0とx²-2ax+2a2-2a-3=0がある. 2つの
方程式がともに実数解をもつようなαの値の範囲は (1) であり,ともに虚数解をもつようなa
の値の範囲は (2) である.
(関西学院大・文系,一部省略)
(イ) a, b を異なる実数とするとき, xに関する方程式 (x-2a) (x-26) (2x-a-36)=0は
相異なる2つの実数解をもつことを証明せよ。
(中部大工)
-b±√ √b2-4ac
2次方程式の判別式
るが,
ax2+bx+c=0(a~c は実数で、≠0) の解は、x=
の中身 D=62-4ac を判別式という. Dの符号によって,次のように判別できる。 (符号
だけが問題である. 1次の係数が “偶数” つまり26のときは,D=4 (62-ac) なので,Dの代りに,
D/4=62-ac を用いる)
であ
2a
・D>0のときは,相異なる2つの実数解をもつ。
・D=0のときは, 唯一の実数解をもつ (重解という).
D<0 のときは, 実数解をもたない (相異なる2つの虚数解をもつ).
なお,実数解をもつもたないを示すのに, グラフを利用する方法もある.
解答
(ア) ax²-4+2a=0......1, 2-2ax+2a2-2a-3=0 ②
の判別式をそれぞれD1, D2 とすると(ただし, ① は, a≠0のとき),
D1/4=4-2α2... ③, D2/4=- (α2-2a-3)④
ax²+2.bx+c=0(at)
x=
a
=62-
α=0のとき, ① は2次方程式に
ならないので, あとで個別に考察
する。
(1) ③ 0 かつ ④ ≧0により, 2-42≧0 かつ-(a+1) (a-3)≧0
-1≤a≤√√2 (a+0)
-√2≦a≦√2 かつ-1≦a≦
a=0 のとき, ①はx=0 となり,このときも実数解をもつから, 答えは
-1≤a≤√2
(2)③ 0 かつ ④ <0により,(1)の途中経過から,
「α <-√2 または √2 <a」かつ「a<-1または3<a
.. α <-√2 または 3 <a
(イ) (2a)(x-26) (2x-a-3b)=0を整理すると,
2-2 (a +6+1)x +4ab+a+36=0
この判別式をDとすると,
D/4= (a+b+1)-(4ab+a+36)=a+b2-2ab+a-b+1
=(a-b)2+(a-b)+1
a-b=c とおくと, D/4=c2+c+1=c+-
1/1)² + 1/3>0
よって、この方程式は相異なる2つの実数解をもつ.
【(イ)の別解】f(x)=(x-2a)(x-26) (2x-a-3b) とおくと,y=f(x)
と軸とが異なる2点で交わることを示せばよい. いま,
f(2a)=-3(a-b), f(26)=a-b
であり, a≠bであるから, f (2a) と (26) は異符号で,一方は負である.
したがって, y=f(x) はx軸と異なる2点で交わる.
04 演習題(解答は p.55)
3
a
y=f(x)
(下に凸)
S
このx座標が解
f(p) <0 を満たす』 が存在する
なら, y=f(x)はx軸と異なる
2点で交わり, f (x) =0は異な
る2つの実数解 (pより小さい解
←と大きい解)をもつ