発展例題6 浸透圧
3.6mgのグルコース C6H12O6 を含む水溶液100mL の浸透圧を,図のよ
うな装置を用い, 30℃で測定した。 水溶液および水銀の密度をそれぞれ
1.0g/cm3, 13.5g/cm3, 1.0×10 Pa=760mmHg として 次の各問いに
答えよ。 ただし, 水溶液の濃度変化はないものとする。
(1) 水溶液の浸透圧は何Pa か。
(2) 液柱の高さんは何cmか。
考え方
(1) ファントホッフの法則
IIV =nRT を利用する。
(2) 単位面積あたりの液柱
の質量と水銀柱の質量が等
しい。 このとき, 単位面積
あたりの質量は次の関係式
から求められる。
質量[g/cm2] =
密度 [g/cm]×高さ[cm]
「解答
→問題 67.68
水
半透膜
(1) IIV =nRT に各値を代入する。 C6H12O6=180 から,
3.6×10-3
II [Pa] ×0.100L=
- mol×8.3×103 Pa・L/(K・mol)×303K
180
II=5.02×102Pa=5.0×102Pa大田区の新
(2)1.0×105 Pa は 760mmHgに相当し, 水銀柱で76.0cm で
ある。 76.0cm の水銀柱の単位面積あたりの質量は,
13.5g/cm×76.0cm=1026g/cm2となる。
一方,高さん [cm] の液柱の単位面積あたりの質量は,
1.0g/cm×h[cm] であり、 その圧力が 5.02×102Pa なので,
次の比例式が成り立つ。
1.0g/cm×h[cm]:5.02×102Pa=1026g/cm²:1.0×105Pa
h=5.2cm
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