基本例題28 発生運命の決定時期
右図はカエルの原腸胚初期の断面の模式図である。 以下の
各問いに答えよ。
a
→基本問題 119
d
(1) 図中のaとbの名称を答えよ。
(2) 図中のcの部分の一部を切り取って、別の原腸胚初期の
dの部分に移植すると, その移植片はどのようになるか。
以下の①~③から適切なものを1つ選べ。
① 神経管に分化する ② 表皮に分化する ③ 脊索に分化する
b
(3) 図中のdの部分の一部を切り取って、別の原腸胚初期のcの部分に移植すると,
その移植片はどのようになるか。 (2)の選択肢 ①~③ から適切なものを1つ選べ。
(4) 図中のeの部分を切り取って, 別の原腸胚初期のfの位置に移植したところ、二
次胚が形成された。 移植片は二次胚のなかで主にどの組織に分化するか。
(5)(4)で起こった現象を何というか。 また,eのような働きをする胚域を何と呼ぶか。
■ 考え方 (2X(3) シュペーマンが行った交換移植実験の結果から, 初期原腸胚
では発生運命は決定されておらず, 移植片は移植先の発生運命に従って分化す
ある。 外胚葉の発生運命は神経胚初期までに決定され, 以降は自身の発生運命に
従って分化する。 (4)5) 原口背唇の発生運命は原腸胚初期には決定されており,
自らは脊索に分化し, 隣接する外胚葉を神経管に誘導するオーガナイザーとし
て働く。
解答
(1)a・・・胞胚腔 b・・・原口
(2)① (3)2 (4) 脊索
(5)現象・・・誘導
胚域・・・オーガナイザー
( 形成体)