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円運動演習
7. [2005 京都大]
次の文を読んで、
一には適した数値を記せ。
には適した式を,
電車
図1のように,水平な地表面上に敷かれ
たレール上を電車が一定の速さVで動いて
いるとする。このレールは, 点Qの手前で
は点0を中心とした半径Rの円弧状であ
り,点Qの先では点Qで円弧に接する直
線状となっている。レールの幅, 電車の幅。
長さ、高さはいずれも, Rに比べて非常に小さいとする。以下の(1)~(3) では電車が円
弧状のレール上を動いているときについて, (4) では電車が直線状のレール上を動いて
いるときについて, 車内での小物体の運動を考える。ここで, 重力加速度の大きさをg
とし,小物体の大きさと小物体に対する空気の抵抗はいずれも無視する。
(1) 電車が点Qの手前の円弧状のレール上を走ってい
るとき,図2のように, 電車の天井の点Sから,質
量の無視できる長さdの糸でつるされた質量 m の小
物体は,車内の観測者から見て静止していた。なお,
図2はこの電車を進行方向から見たところであり,図
の左が中心0の向きである。また,点Aは電車が動
いていないときの小物体の静止位置である。このと
き,車内の観測者には, 車内の小物体に大きさア]m
Q
R
0
地表面
図1
S
A*
中心0←
図2
の遠心力がはたらいているように見えるので, 糸が鉛直線 SA となす角度0は
tan0 =イ]を満たす。 また, 糸が引く力Tと重力、 mg との比は0のみを用いて,
12
T
=ウ」と表される.
mg
(2) 小物体が車内の観測者から見て動いているときでも,その速さがすに比べて十分
に小さければ, 短い間に電車の加速度運動が小物体へ及ぼす影響は, 大きさ (ア)の遠
心力のみに表れると近似的に考えることができる。以下, この近似を使って考えるこ
とにする。この場合, 車内の観測者から見て小物体にはつねに重力と大きさ (ア)の遠
心力の合力がはたらくので, あたかも重力加速度の向きと大きさが変化したように見
える。このみかけの重力加速度の大きさをg'とすると, g'とgの比は0のみを用い
て表すことができて,
g
g'
-=|エ]となる。
(3) 小物体を点Aから, 車内の観測者から見て速さüで電車の進行方向に押し出した。
この後,小物体は車内の観測者から見て円運動をした。この円運動の半径はdと0
を用いて表すと口オである。 また, 速さ uは4, g', 0を用いて表すと
u=カ]であり, 円運動の周期はd, g', 0を用いて表すとキ]となる。