化学や生物は物理のように「理論があってそれを裏付ける現象が起こる」というものではなく「現象があって理由がある」のであって、まずは起こる事柄は認めなければいけません。
しかし、みうさんの言うような疑問が世の学問を進歩させてきています。とても良い考え方だと思います。
さて、まずは錯体の概論からします。
遷移元素、並びにアルミニウム等の典型金属はエネルギー準位の大きさの低い軌道から電子が入るため、最外殻電子殻とそれより内側の軌道に電子の入っていない軌道(空軌道)が存在します(詳しくは調べてみてるか質問お願いします。ながーくなるので)。
この空軌道に非共有電子対をもつ物質(代表例は水)が入る(配位結合する)事でかなり安定します。これが錯体の生成する原理です。
さて、亜鉛に話を戻すと、
亜鉛は原子番号30,d軌道が電子で満たされているため
亜鉛の電子は
{K,L,M,N}={2,8,18,2}
で、イオン化するとN殻の4s,4p軌道が空軌道になります。この空軌道がsp3混成軌道(分からなかったら質問で)を作る事で、亜鉛の錯体は4配位の四面体構造をとります。
丁寧な解説ありがとうございます!