✨ ベストアンサー ✨
これ、結構根の深い問題です。少し高校数学を逸脱するかも知れませんがご容赦を。
まず、世の数学教師は命題について雑に扱っていると常々思います。命題(とりわけ必要条件、十分条件について)は要復習ですね。後々痛い目にあうので。
まず、命題についてざっとおさらいを。
真偽し得る主張を命題という。
その命題が正しいとき、その命題は真である(True)といい、正しくないとき、その命題は偽である(Faulse)という(以下TFと表記)。普通、命題の否定を¬p(バー)
で表すが、今回はp'とする。
ここで、2つの命題p,qを考え、以下のようにまとめます。それぞれの命題が真、偽のときでp∧q,p∨q,p→q
について調べて、表にまとめて見ます(これを真理表といいます)。
p q p∧q p∨q p→q (p→q)'
T T T T T F
T F F T F T
F T F T T F
F F F F T F
この真理表について縦のTFが等しいものを同値といいます。つまり、我々のゴールは(p→q)'と同値な関係を見つける事です。
ここで、いくつか試しにp',q'を導入して改めて真理表を描くと
p q p' q' p'∧q p∧q' p'∨q p∨q' p'→q p→q'
T T F F F F T T T F
T F F T F T F T T T
F T T F T F T F F T
F F T T F F T T T T
となります。ここで、(p→q)'と等しい(同値な)関係のものを探すと、p∧q'がそれにあたります(ちょっと天下りな気もしますが)。
つまりp→qの否定命題(p→q)'はp∧q'と同値です。
よってp→qを背理法で示すにはp∧q'の矛盾を示せば良いのです。
長い気もしますが、とりあえず解答を書いときます。
本問では2つの命題P,Q
P:a^2+b^2が奇数
Q:abが偶数
について、P→Qを背理法で示すわけですから、
P∧Q'の矛盾を示せば良いのです。
Q':abが奇数
を仮定すると、
a^2+b^2=(a+b)^2-2ab=(奇数) …(*)
ここで、abが奇数⇔aが奇数かつbが奇数
であるから、
a+b=(奇数)+(奇数)=偶数
(*)は
(偶数)^2-2(奇数)=(偶数)
となりa^2+b^2が奇数である事と矛盾する。
よって仮定が誤りで、
P→Qは示された。