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重要
例題
130点(x+y, xy) の動く領域
実数x,yx2+y2 ≦1 を満たしながら変わるとき, 点(x+y, xy) の動く領域
を図示せよ。
指針
①条件式x2+y2≦1 を X, Yで表す。
x+y=X, xy=Yとおいて,X,Yの関係式を導けばよい。
x2+y²=(x+y)^2xy を使うと
X2-2Y ≦1
しかし, これだけでは誤り!
2
重要 129
x, y が実数として保証されるような X, Yの条件を求める。
→ x,yは2次方程式(x+y)t+xy=0 すなわち f-Xt+Y=0 の2つの解で
あるから,その実数条件として
判別式 D=X2-40
実数条件に注意
解答
X=x+y, Y=xy とおく。
x2+y2≦1から (x+y)²-2xy≦1 すなわち X2-2Y≦1
X2
したがって Y≥
①
2
2
また,x, yは2次方程式2-(x+y)t+xy=0 すなわち
3章
1 不等式の表す
ると
ここで
よって, X2-4Y0 から
t-Xt+Y=0の2つの実数解であるから, 判別式をDとす
D≧0
D=(-X)-4・1・Y=X2-4Y
2数 α β に対して
p=a+β,g=αβ
とすると, a, βを
解とする2次方程
式の1つは
x²-px+q=0
X2
Y≤
......
②
yA
x21
4
y2 2
X2
①②から
2
y=
変数を x, y におき換えて
14
x21
2 2
12 1 2
-√2
したがって、 求める領域は、 右の図の
斜線部分。ただし、 境界線を含む。
12
0.
x²
1
x2
とす
2 2 4
るとx=±√2
昌樹
実数条件(上の指針の②)が必要な理由
検討
x+y=X, xy=Yが実数であったとしても, それが x2+y2≦1 を満たす虚数x,yに対応し
+ 12-12 のときx+y=1(実
た X,Yの値という可能性がある。例えばx=1/12/1/22y=1/12/21/2の
数), xy=1/12 (実数)で,x+y's1 を満たすがx,yは虚数である。このような(x,y) を
除外するために 実数条件を考えているのである。