提示されている解説はわかりやすく書かれていると思いますので、これをさらにわかりやすく
というのは難しい気がします。
同じような説明となりますが、あえて書くと以下のようでしょうか。
まず、速さ、時間、距離の関係を理解されていることが重要です。
解説では、
・距離=速さx時間
・速さ=距離÷時間
・時間=距離÷速さ
であると示しており、以下のような関係にあるという図も示されています。
距離
--÷----÷-----
速さx時間
この問題に合わせて、距離をキロメートル[km]、時間を(秒や分ではなく)時間[h]、
速さを毎時何キロメートル[km/h] で表すと、速さ、時間、距離の関係を次元
[km] [h] [km/h] で示すと以下のようになります。
※速さ、時間、距離に限らず、水溶液における質量パーセント濃度などについても
次元を意識するようにすると次元をそろえることにより、関係性が明確となり
覚える必要がなくなります。
※問題によっては、時間を秒[s]、速さを毎秒何メートル[m/s]、距離をメートル[m]
で示すほうが分かりやすい場合もありますが、それは臨機応変に。
・距離=速さx時間 → km = km/h x h
・速さ=距離÷時間 → km/h = km ÷ h
・時間=距離÷速さ → h = km ÷ km/h
このように、速さ、時間、距離を次元で意識すると理解しやすいでしょうか。
左辺と右辺で次元がそろうように考えれば、上記の左側に書いた関係を覚える
ことなく、必然的に関係性がわかります。
距離の単位がキロメートル[km]なら、速さ[km/h] と時間[h] をどう組み合わせれば
よいか?と考えると、 km = km/h x h とすればよいのだな、という具合に。
余談が長くなりましたが、水上バスの速度を x[km/h]、川の速度を y[km/h] と
すると、
A→Bへ川を下るときは水上バスの速度と川の速度が合算されるので速度は x+y[km/h]
です。AB間は63[km]で、移動に3[h]要するというので、
(x+y) [km/h] = 63[km] / 3[h] と表せます。 ----(1)
B→Aへ川を上るときは水上バスの速度が川の速度分減速されるので速度は x-y[km/h]
です。AB間は63[km]で、移動に7[h]要するというので、
(x-y) [km/h] = 63[km] / 7[h] と表せます。 ----(2)
(1)を簡単にすると、x + y = 21 ----(1)'
(2)を簡単にすると、x - y = 9 ----(2)'
(1)' + (2)' を計算すると
x + y = 21
+)x - y = 9
----------------
2x = 30
x = 15
x+y=21 に x=15を代入して、y=6
つまり、水上バスの速度は15[km/h]、川の流れは6[km/h]
問題は、A地点で水上バスのエンジンを止めて川の流れに任せてB地点まで移動
するのに要する時間を問うているので、
63[km] ÷6[km/h] =10.5[h]
であると開設されています。
求める時間を z[h] と置いて、
6[km/h] x z[h] = 63[km]
z = 10.5
と考えるほうが分かりやすければ、そのように式を立てれば良いだけのことです。