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基本例題 12 関数とその逆関数のグラフの共有点 ( 1 )
f(x)=√x+1-1の逆関数をf(x) とするとき, y=f(x)のグラフと
y=f'(x)のグラフの共有点の座標を求めよ。
指針
共有点
実数解 逆関数f'(x) を求め, 方程式f(x)=f'(x) を解いて共
有点のx座標を求める方法が思いつくが、これは計算が大変になることも多い。
そこで, y=f(x)のグラフと y=f(x)のグラフは直線y=xに関して対称であ
ることを利用するとよい。つまり, y=f(x), y=f'(x)のグラフの図をかいて、
共有点が直線y=x上のみにあることを確認し, 方程式f(x)=x を解く。
y=√x+1-1
解答 ① から
① とすると
x≧-1,y≧-1
練習
③ 12
√x+1=y+1
よって, x+1=(y+1)^ から x=(y+1)^-1
y=(x+1)^-1, x≧-1
xとyを入れ替えて
すなわち
f''(x)=(x+1)^-1, x≧-1
y=f(x) のグラフと y=f'(x)のグラフは直線y=x
に関して対称であり,図から,これらのグラフの共有
点は直線y=x 上のみにある。
よって, f(x)=x とすると
ゆえに
√x+1=x+1
両辺を平方して x+1=(x+1) 2
これを解くと
x=0, -1
これらのxの値はx≧-1 を満たす。
したがって 求める共有点の座標は (0, 0),(-1,-1)
別解 f(x)=1 (x) とすると
√x+1-1=(x+1) ²-1
√x+1=(x+1)^
√x+1-1=x
ゆえに
両辺を平方すると
よって
(x+1){(x+1)^-1}=0
ゆえに
2
x≧-1であることと,x+3x+3=(x+2/23 ) +44 > 0 から
x+1=(x+1)*
f(x) の定義域, 値域を
調べておく。
ya
基本10
0
-1
x=0のときy=0, x=-1のときy=-1
したがって 求める共有点の座標は (0,0),(-1,-1)
y=f(x)/
y=x
y=f(x)
f-1(x)=x を解いてもよ
い。
(x+1){(x+1)-1}=0
から x(x+1)=0
方程式f(x)=f'(x) を
解く方針。
x(x+1)(x2+3x+3)= 0
x=0, -1
注意 y=f(x)のグラフと y=f'(x)のグラフの共有点は,直線y=x上だけにあるとは限
らない。
例えば, p.25 基本例題 10 (2) の結果から, y=√-2x+4とy=-1212x²+2(x≧0) は互いに逆関
数であるが,この2つの関数のグラフの共有点には,直線y=x 上の点以外に,点 (2,0),点
(02) がある。
f(x)=- x2+2(x≦0) の逆関数をf''(x) とするとき, y=f(x)のグラフと
2
y=f''(x)のグラフの共有点の座標を求めよ。
1
章
章
② 逆関数と合成関数