問題の下線部a,bで、「4.0mL過マンガン酸カリウムを滴下して、溶液が赤紫色になった」=「過酸化水素がすべて反応した」とならないのに、下線部cでは同じ様に溶液が赤紫色になって、過酸化水素がすべて反応しているのはなぜですか?
114 第3編 物質の変化
1
2
MnO,
MnO.
MnO, +4H-
→ MnO
MnO2H.O
→ MnO) +2H,O
4 MnO, + 4H' + 3e → MnO +2HO
中性条件では、中のは非常に少ないので、
小式をHOが反応した形に改める必要がある。
両辺に 40H を加えて整理すると、
MnO + 2H.O +3e
(5)
MnO +40H
過酸化水素H.O. 還元剤として働くと。 酸素 O
H₂O₂ → O2 +2H++20 ······(6)
(5) 2+⑥)×3より、 e を消去すると、
2MnO, +3H₂O₂
2MnO +30+ 2OH + 2H2O (
両辺に2Kを加えて整理すると
2KMnO, + 3H₂O₂
2MnO2 +302 + 2KOH+2H2O
b. この反応は過酸化水素の分解反応であり, MnO2
はこの反応の触媒として働く。
2H2O→2H²O+O・・・8
(2) ②式より、 中性条件では、
MnO4 H2O2 =2:3(物質量比)
で反応するから, MnO と反応した H2O2 の物質量
をx(mol] とおく。
2.0×10-³X -4.0
1000,
∴x=1.20×10-*[mol]
(3) 酸性条件で, KMnO が酸化剤として働くとマ
ンガン (II)イオン Mn²+ に変化し、 無色の溶液とな
る。その半反応式は、
x=2:3
MnO +8H+ +50 → Mn²+4H2O・・・・ ⑨
H2O2 → O2+2H+ +2e...... ⑥
⑨ x2+⑥×5 より, e を消去すると.
2MnO +5H2O2+6H+→
(2.0×10× 9.6
⑩0 式より、 酸性条件では、
MnO4 H2O2=25(物質量比)
で反応するから, MnOと反応した H2O2 の物質量
をy [mol] とおく。
2Mn²+ +50+8H2O•••••• ⑩0
1000,
-) :y=2: E
y=4.80×10 *[mol]
(4) ⑦ 式の反応で発生したO2 の物質量は, 反応
したH2O2 の物質量と同じ 1.20×10mol MnO4′
と反応しなかった H2O2 の物質量は,
4.80×10 -1.20×10=3.60×10[mol]
⑧式の反応で発生したO2の物質量は, ⑦式で反
応しなかった H2O2 の物質量の1.80×10mol
発生したOの全物質量は
120×10 + 1,80×10-300×10mol
(5) (3) より 希釈した過酸化水素水中で
10molの溶質が溶液 10.0mL中に含まれる。
そのモル濃度は、
-4.80×10 「mol/L
市販のオキシドール中の過酸化水素の濃度は、
木で20倍に希釈して実験したことを考すると
4.80×10×20-0.96 [mol/L」
オキシドール1L (1000cmについて考える。
H2O)のモル質量は.34g/mol
溶液の質量 1000×1.02-1020[g]
溶質の質量
0.96×34-32.64[g]
4.80×10'[mol]
1.0×10 (L
)
(7) 32.64
(溶室
(溶液) 1020
×100-3.2%
166 (1) [Fe']: [Fe'] = 5:12 (2)3)
解説 (1) 混合物中の FeSOHOをxmil
Fe2 (SO) H2O をy [mol] とおく。
実験Ⅰより, 酸化剤のKMnO は、 酸化剤である。
Fe' とは反応せず 還元剤である Fe”“のみと酸化
還元反応を行う。
MnO +8H'+5e → Mn²+ +4H.O
Fe2+ →Fe²+ +e-
実験Ⅰの酸化還元滴定の終点では次の関係が成り
立つ。
(酸化剤の受け取った電子の物質量)
ひ
= (還元剤の放出した電子eの物質量)
. 10.0
50.0
1000
100
(溶液A100mLのうち.10.0mLを使っ
2.00×10-X
×5=xx
x=5.00×10 [mol]
実験ⅡⅠより, 十分量の硝酸(酸化剤)を加えたこと
で水溶液中の Fe²+ はすべて Fe - に酸化される。
溶液A100mLから生じる Fe*の総物質量は、Fai-
が酸化されて生じる 5.00×10mol と Fe (SOHO
ymol から生じる2y molの和に等しい。
Fe" に NaOH水溶液を加えて塩基性にすると、
酸化水酸化鉄(II) FeO (OH) を生じ,さらに加熱す
ると脱水して、酸化鉄(III) Fe2O を生成する。
+30H
-H₂O
Fe3+
FeO (OH)
Fe:0₁
各物質の係数比より, Fe1mol から Fe2O(式量
160) が 1mol 生成する。
溶液A 100mLあたりで考えると, Feの物質量
に関して次式が成り立つ。
165 オキシドールの酸化還元滴定>
★★
市販のオキシドール中の過酸化水素の濃度を調べるために,以下の実験を行った。
答の数値は有効数字2桁で答えよ。 (原子量: H=1.0.0 = 16 )
市販のオキシドール10.0mLを純水で希釈して正確に200mLとした。
この試料水溶液10.0mLを2.0×10mol/L 過マンガン酸カリウムを用いて滴定し
たところ, 溶液中に褐色の沈殿が生成し, 4.0mL滴下したところでKMnO」の赤紫色
がわずかに残る状態となった。 しかし, b KMnO 水溶液の滴下をやめても、 気体の発
生がしばらく続いた。
この試料水溶液10.0mLに希硫酸を加えて酸性にしてから2.0×10mol/L KMnO4
水溶液を用いて滴定したところ, 溶液中に褐色の沈殿が生成することなく, 9.6mL滴
下したところで KMnO の赤紫色がわずかに残る状態となった。
(1) 下線部alonで起こった反応を、化学反応式で示せ。
(2) 下線部a, KMnO」 と反応した過酸化水素の物質量は何molか。
(3) 下線部cで, KMnO〟 と反応した過酸化水素の物質量は何molか。
下線部a, bで発生した気体の物質量は,あわせて何mol か。
(5) この実験で用いたオキシドール中の過酸化水素のモル濃度と質量パーセント濃度
はそれぞれいくらか。 ただし, オキシドールの密度を1.02g/cm²とする。
(近畿大改)
(5
=400+
5.00 >
► 167
(2) Cus
251 352
べる特
存在し
の物
(2)
O
t
Cu
の物
は1
(i
は1
I
L₂+
(2)
解
F
(
C
(1
(L
(1
(2