回答

確かり理論上HSO4- + H2O <-> H2SO4 + OH-
となりそうですが、加水分解は基本起こりません。

なぜならHSO4-は強酸であるH2SO4由来のもの、つまり、H2SO4の第一電離によって生じるイオンだからです。

加水分解は、弱酸もしくは弱塩基由来のイオンが行います。例えば(a)のように、HCO3-は弱酸であるH2CO3由来のイオンなので、加水分解できます。

しかしH2SO4は強酸なので、HSO4-は加水分解できず、電離だけするということになります。

ミオ

ありがとうございます!!!下の写真の解釈であってますか?

それから質問なんですが、ᎻSO4⁻がNaと離れてもなお電離しようとするのはなぜですか?正塩じゃなくて酸性塩だからですか…??

あと、強酸由来、強塩基由来のイオンが加水分解しないのは、水を加えても結局電離してしまうからですか?

NaOH→Na⁺ +OH⁻ のように、電離度が大きいから水を加えてもすぐ電離するため実質加水分解していない。

その点弱酸Ꮋ2CO3由来のᎻCO3⁻は
Ꮋ2CO3⇔Ꮋ⁺+ᎻCO3⁻ のように電離度が小さいから、水を加えると無限に電離するため加水分解する、みたいなことでしょうか?

koh

まず写真ですが、解釈はそれで合っています!

もう少し詳しい話になりますと、NaHCO3は酸性塩であり塩基性を示しますね。

HCO3-は弱酸由来のイオンなので、もちろん加水分解して写真のようになるわけですが、同時に電離もしています。

  HCO3- ⇔ H+ + CO3 2-

のようにです。

ただ、電離する度合いよりも加水分解の度合いのほうが大きい、つまりH+よりもOH-の方が多くできるので、塩基性を示すということになります。

そしてHSO4-がNa+と離れても電離するのは、一言で言えば、おっしゃる通り酸性塩だからです。

言い換えれば、HSO4-が電離する力を持っているため、電離してH+を放出することになります。

強酸や強塩基由来のイオンが加水分解しないのは、これもおっしゃる通り、強酸と強塩基はほぼ100%電離しているからです。

強酸と強塩基由来のイオンは水中で安定に存在しています。実際には、水分子が反応するわけではなく、水分子がイオンの周りに近づいて水和という状態をとっています。

一方、弱酸や弱塩基由来のイオンは、電離度が小さくどちらかというとほぼ電離していないので、水が加わると反応してH+またはOH-を生み出し、酸性か塩基性に傾いていくことになります。

よって、水を加えると無限に電離するため加水分解する、というよりは、電離をほとんどしたくないためにHCO3-がH2CO3に戻ろうとし、その手段として水と反応している、という解釈の方が良いと思います。

ただ、電離の度合いと加水分解の度合いは物質によって異なりますので、どちらの度合いの方が大きいかなどの議論は、電離定数や加水分解定数を考えていくことになります。

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