✨ ベストアンサー ✨
すごく良い問題ですね。
それぞれポイントとなる事項があるので、簡単に全てを解説することはできませんが、全体に通ずることだけを解説し、あとは調べるべきところを質問者さんがご自身で調べていただければと思います。
また、カッコ()内は基本的には補足説明なので、今の段階では深く考えなくても構いません。今は判然としない内容も、勉強を進めるうちに分かるようになると思います。
まず、動詞・形容詞・形容動詞・助動詞はその用いられ方によって異なる形をとります。ゆえに、これらをまとめて「活用語」と呼びます。
活用語は、その用いられ方によって、その形が文法的に決まったり決まらなかったりします。
今回はそんな活用語の形が、文法的に決まる場合についての問題です。
活用語の形は6つの「活用形」に分けることができます。
・未然形
・連用形
・終止形
・連体形
・已然形
・命令形
です。
活用語ごとに「活用の種類」が異なり、動詞であれば四段活用やカ行変格活用など、形容詞であればク活用とシク活用というように、いくつか活用の種類があります。
実際の文中の活用語は、その活用語の「語幹」に、その活用語の種類と活用形に応じた「活用語尾」が後接した形になっています。
(実際には形容動詞の語幹用法などもありますが、例外的な用法です。)
(語幹の存在が怪しいこともあります。上一段動詞「見る」の語幹など)
(活用語尾は、考え方によっては必ずしも活用語の種類と活用形によって一通りに定まるわけではありませんが、例えば上一段活用を(i/i/iる/iる/iれ/iよ)とすれば、活用語尾は必ず活用の種類と活用形に従って一通りに定まることになります。)
さて、今回の問題では、活用語は明らかです。ゆえに、活用の種類は決まっています。それが分かることが、一つ目のステップです。
活用の種類がわかったら、あとは活用形が何であるかが判明すれば、活用語尾が決まり、正しい活用語の形が導かれます。
今回は活用語の形が文法的に決まる場合についての話なので、活用形が何であるかは、その用いられ方によって文法的に決まることになります。
用いられ方とは具体的には
・後接する語
・係り結び
・呼応表現("え〜ず"とか)
・文中の位置(読点の直前とか、文末とか)
が主なものです。
特に、"後接する語"についてですが、後接する語は「接続」が文法的に決まっていることがあります。(決まっていないこともあります。)
「接続」とは、前にある語の活用形のことです。
問1を例にしてみれば、助動詞「む」の接続は未然形です。ゆえに、ここでのサ変動詞「おはす」は未然形の「おはせ」となる必要があります。
以上のように、文法的に活用語の形が定まるものについては、まずはその活用語の活用の種類を明らかにし、次にその活用語の用いられ方(後接する語/係り結び/呼応表現/文中の位置 など)から適切な活用形を知ることで、正しい活用語の形を求める、という流れで考えるのが確実です。
こんなにもご丁寧に解説ありがとうございます。とても分かりやすかったです!