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重要 例題 128 複素数の累乗に関する無限級数
zを複素数とする。 自然数nに対し, 2” の実部と虚部をそれぞれxn とynとして、
2つの数列{x}, {y} を考える。 つまり, z" = xn+iyn (i は虚数単位) を満たして
いる。
(1) 複素数zが,正の実数と実数0を用いて z=r(cos0+isine) の形で与え
られたとき,数列{x},{y} がともに0に収束するための必要十分条件を求め
よ。
1+3iのとき, 無限級数xとyはともに収束し,それぞれの和
10
n=1
(2) z=-
はΣxn=
n=1
指針 (1) まず, z=r(cos0+isine) の両辺をn乗した式に注目して, xn, yn をそれぞれn, r
0 で表す。 そして, xn2+ym² を計算するとの形になるから,数列{x},{yn} がともに
必要条件
0 に収束するとき, 数列{x^²+y^²} が0に収束するための条件を求める。
無限級数 部分和の収束・発散を調べる
(2)
2
k
まず,初項z,公比zの等比数列{z}の部分和 ②2 を求める。そして、
k=1
y=1である。
n=1
②2=2xn+iye が成り立つことから,部分和之x, y が求められる。
J=1\
k=1
k=1
部分和の極限を調べる際は, (1) の結果も利用する。
解答
(1) z=r(coso+isin0) [r>0] のとき
z"=r" (cosno+isinn0)=r” cos n0+ir "sinno
よって
ゆえに
limxn=limyn=0のとき
12400
7248
Yk
xn=r"cosno, yn=r"sinno
x² + y²=(r) ² (cos² no+sin² n0) = (²)″ 330
lim(x₂²+y₂²)=0.00
(2) 2=1+√ i
10
k=1
のとき
よって
0≤r² <1
> 0 であるから 0<r<1
(*) 逆に, 0<r<1のとき, -1≦cosn0 ≦1であるから
-r≤r" cos no ≤r"
0<r<1であるから limr"=0, lim(-r") = 0
よって
limr"cosno=0
780
-1≦sinn0≦1から,同様にして
limr"sinn0=0
◄-r≤r sin ne≤r"
ゆえに、0<r<1のとき, 数列{x},{y} はともに0に収束する。 limx=0,limy=0
以上から 求める必要十分条件は
0<r<1
700
基本 118,119
00
_2(1-22-12 (1-(xn+iya)}
z(1-z")
ド・モアブルの定理。
◄z"=xn+iyn
+=c
+5
無限等比数列が 0 に収
束する条件は
-1< (公比) <1
(*) ここから, 十分条
件であることの確認。
はさみうちの原理。
初項z,公比zの等比
数列の初項から第n項
POAT
までの和。