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基礎事項
水素イオンの量と水酸化物イオンの量が等しくなったとき、水溶液は中和する。
すなわち、
中和の量的関係
『酸の水素イオンの物質量=塩基の水酸化物イオンの物質量』
これを言い換えると、
『溶液に含まれる酸の物質量×価数=溶液に含まれる塩基の物質量×価数』
これを言い換えると
a×c×v/1000=a'×c'×v'/1000 ・・・①
a,a':酸、塩基の価数
c,c':酸、塩基の水溶液のモル濃度[mol/L]
v,v':酸、塩基の水溶液の体積[mL]
問1
酸性の溶液と塩基性の溶液の混合溶液のpHの考え方
酸性溶液中の水素イオンと塩基性溶液中の水酸化イオンは1:1の割合で反応して、
水になります(中和反応)。
ということは、もし、水素イオンの方が水酸化イオンより多ければ、水素イオンと水酸化イ
オンが結合して水もできますが、水素イオンが余るので、pHは7未満になります。
もし、水酸化イオンの方が水素イオンより多ければ、水素イオンと水酸化イオンが結合して
水もできますが、水酸化イオンが余るので、pHは7より大きくなります。
今回与えられた物質は硫酸と水酸化ナトリウム。
すなわち、酸性の溶液と塩基性の溶液が与えられたので、中和反応がおこる。
硫酸から出る水素イオンと水酸化ナトリウムから出る水酸化イオンの量に差はないか調べる。
硫酸から出る水素イオンの量は、酸性の溶液のモル濃度×溶液の量×価数より、
0.125×100/1000×2=0.0250mol
水酸化ナトリウムから出た水酸化イオンの量は、塩基性の溶液のモル濃度×溶液の量
×価数より、0.150×150/1000×1=0.0225mol
水素イオンと水酸化イオンは1:1の割合で反応するから、
『今回は水素イオンが0.0250-0.0225=0.00250mol余る』ことがわかる
問題はpH、すなわち、-log[水素イオン濃度]を求めないといけない。
今回は100+150=250mLの溶液に0.00250molの水素イオンが溶けている。
⬇️×4 ⬇️×4
すなわち、溶液1L=1000mLの中に0.0100molの溶質(水素イオン)が溶けている、とも言い換え
ることができる。
すなわち、水素イオンのモル濃度は、0.0100mol/L=1.00×10⁻²mol/L
よって、pH=-log(1.00×10⁻²)=2
計算のやり方など分からなければ質問してください。
覚えるのは、pHは、-log[水素イオン濃度] でもとまることとだけですよ。
他の問題もわかるので、時間ができ次第答えますね。
いつまでじゃないと困る、とかありますか?
問2
これって結局、硫酸をアンモニアと水酸化ナトリウムで中和したのですよね?
ということで、
今回用いた酸は硫酸で、希硫酸の価数は2価、硫酸のモル濃度は0.50mol/L、
使用した硫酸の体積は100mLですよね。
また、今回用いた塩基は水酸化ナトリウムとアンモニアで、
水酸化ナトリウムの価数は1価、水酸化ナトリウムの濃度1.0mol/Lは、使用した水酸化ナトリウムの体積は50mL
アンモニアの価数は1価、アンモニア水の濃度は不明、使用したアンモニア水の体積は100mL。
中和の関係式
『酸の水素イオンの物質量=塩基の水酸化物イオンの物質量』より、
2×0.50×100/1000=1×1.0×50/1000+1×◻️×100/1000
後はこれを解くだけ。
分からなければ質問してください
覚えるのは『酸の水素イオンの物質量=塩基の水酸化物イオンの物質量』になった時に中和する、ということ。
酸の水素イオンの物質量がa×c×v/1000で表せる理由が分からなければ質問してください。
返信遅くなりました!
いつでも大丈夫です!お忙しい中ありがとうございます🙇♀️すごく分かりやすくて助かっています!
暇なときでいいので解説してくれるととても助かります😭
よろしくお願いします!
問3
今回は酢酸水溶液のpHが聞かれている。
pHは-log[水素イオン濃度]で求まるから、酢酸水溶液のpHを求めるには、酢酸水溶液の水素イオン濃度を求めたら良さそう、と気づく。
水素イオン濃度は、酸の溶液のモル濃度×電離度×価数で求まるから、酢酸水溶液の水素イオン濃度を求めるには、酢酸水溶液のモル濃度を求めたら良さそう、と気づく(酢酸の電離度は与えられてますよね)。
酢酸水溶液のモル濃度を求めるには、今回は中和滴定をしているから、この情報から求められそう、と気づく。
以上より、今回の問題を解くには、
中和の関係式から酢酸水溶液のモル濃度を求め、酢酸水溶液のモル濃度から酢酸水溶液の水素イオン濃度を求めて、それから、酢酸水溶液のpHを求めたら良さそう。
続く
今回用いた酸は酢酸で、酢酸の価数は1価、酢酸のモル濃度は◻️mol/L、
使用した酢酸水溶液の体積は10.0mLですよね。
また、今回用いた塩基は水酸化ナトリウムで、水酸化ナトリウムの価数は1価、水酸化ナトリウムの濃度0.40mol/Lは、使用した水酸化ナトリウムの体積は2.5mL。
以上を中和の関係式
『酸の水素イオンの物質量=塩基の水酸化物イオンの物質量』に代入して、
1×◻️×10.0/1000=1×0.40×2.5/1000
◻️=0.10
よって、酢酸水溶液のモル濃度は0.10mol/Lだとわかる。
次に、酢酸水溶液のモル濃度から酢酸水溶液の水素イオン濃度を求める。
水素イオン濃度=酸の溶液のモル濃度×電離度×価数
=0.10×0.01×1
=0.0010
=1.0×10⁻³
よって、酢酸水溶液のpHは、
pH=-log[水素イオン濃度]
=-log(1.0×10⁻³)
=3
以上より、問3の答えは3
問4
酸性の溶液と塩基性の溶液の混合溶液のpHが与えられているから、考え方は問1に近いです。
pHが2ってことは、pH=-log[水素イオン濃度]から求まるから、混合水溶液の水素イオン濃度は1.0×10⁻²mol/Lだとわかる。
すなわち、混合水溶液1000mLあたりには水素イオンは1.0×10⁻²mol存在することがわかる。
今回の混合水溶液は何mLですか?
水酸化ナトリウム水溶液20mLと硫酸100mLを混ぜるから、混合水溶液は120mLですよね?
混合水溶液1000mLあたりに水素イオンは1.0×10⁻²mol存在するから、
混合水溶液は120mLには、
1000mL:1.0×10⁻²mol=120mL:◻️mol ◻️=1.2×10⁻³mol
1.2×10⁻³molの水素イオンが存在していることがわかる。
すなわち、混合した結果(中和が起こった後)、水素イオンが1.2×10⁻³mol余ったということ。
硫酸から出る水素イオンの量は、酸性の溶液のモル濃度×溶液の量×価数より、
0.05×100/1000×2=0.01mol
水酸化ナトリウムから出る水酸化イオンの量は、塩基性の溶液のモル濃度×溶液の量×価数
より、◻️×20/1000×1=0.02×◻️mol
水素イオンと水酸化イオンは1:1の割合で反応し、
今回は水素イオンが1.2×10⁻³mol=0.0012mol余っているから、
0.01-0.02×◻️=0.0012mol
◻️=0.44
よって、答えは0.44mol/L
分からなければ質問してください
明日以降、問5,6解説しますね。
本当に丁寧にありがとうございます🙇♀️
解説あと二問、よろしくお願いします!m(_ _)m
問5
今回用いた酸は塩酸と硫酸である。
塩酸の価数は1価、塩酸のモル濃度は0.10mol/L、硫酸の価数は2価、硫酸のモル濃度は0.10mol/Lです。
使用した塩酸の体積をx[mL]とすると、使用した硫酸の体積は35-x[mL]と表せる。
また、今回用いた塩基は水酸化ナトリウムである。
水酸化ナトリウムの価数は1価、水酸化ナトリウムのモル濃度は0.10mol/L、使用した水酸化ナトリウムの体積は45mLですよね。
以上より、中和の式は、
1×0.10×x/1000+2×0.10×(35-x)/1000=1×0.10×45/1000
1×0.10×x+2×0.10×(35-x)=1×0.10×45
0.10x+7.0-0.20x=4.5
x=25
よって、測定に用いた塩酸の量は25mL、硫酸の量は35-25=10mL
問6
今回用いた酸は塩酸である。
塩酸の価数は1価、塩酸のモル濃度は1.00mol/L、使用した塩酸の体積は50.0mLであ、り。
また、今回用いた塩基は水酸化ナトリウムと水酸化カリウムである。
水酸化ナトリウムの価数は1価、水酸化カリウムの価数は1価です。
使用した水酸化ナトリウムの質量をx[g]とすると、使用した水酸化カリウムの質量は2.32-x[g]と表せる。
水酸化ナトリウムのモル質量は40.0g/mol、水酸化カリウムのモル質量は56.0だから、
使用した水酸化ナトリウムの物質量はx/40.0[mol]、使用した水酸化カリウムの物質量は(2.32-x)/56.0[mol]と表せる。
以上より、中和の式は、
1×1.00×50.0/1000=1×x/40.0+1×(2.32-x)/56.0
※塩基のほう(右辺)は塩基の物質量×価数を利用
0.0500=0.0250x+(2.32-x)/56.0
2.80=1.40x+2.32-x
x=1.20
よって、混合物中に含まれていた水酸化ナトリウムの質量は1.20g
全問ありがとうございます!
本当に助かりましたm(_ _)m
たこ焼きさんの解説、いつも丁寧でわかりやすくて、テスト毎救われてます🙇♀️
また機会があったらよろしくお願いします!
基礎事項
まず、pHは、-log[水素イオン濃度] でもとまる。
水素イオン濃度は、酸の溶液のモル濃度×電離度×価数で求まる。
また、[水素イオン濃度][水酸化イオン濃度]=1.0×10⁻¹⁴が成り立つ。
水酸化イオン濃度は、塩基の溶液のモル濃度×電離度×価数で求まる。
※強酸、強塩基の電離度は1である
※濃度とはモル濃度のこと。
モル濃度とは
溶液1Lあたりに含まれる溶質の物質量