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解決済み

下の天気図から天気のこと、風のこと、その他、明日の予想などを高気圧などの言葉を利用してレポートを完成しなきゃいけないのですがどのように書けばいいですか?

26日 09時(実況) 低 低 低 976 低 988円 低 O04 高 tenki.jp
理科 中2 天気 天気図

回答

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この天気図は「西高東低型」と呼ばれる冬型の気圧配置の典型パターンです。少々長くなりますが、解説します。

◆気圧配置の特徴
日本列島を中心に、日本の東側に低気圧、中国大陸側に高気圧が卓越します。この高気圧は「シベリア高気圧」と呼ばれ、寒冷乾燥な性質の気団であり、大陸を越えて勢力を伸ばし、日本列島まで張り出して来る事があります。天気予報で「冬将軍」と呼ばれる非常に強い寒気は、このシベリア高気圧のことを指します。一方、日本の北東~東側ではアリューシャン海域に向かって低気圧が発達しながら進行して低圧化し、日本海側で等圧線が縦方向に何重にも折り重なるのが特徴です。

◆風の特徴
風は基本的に等圧線に沿って平行に吹き、等圧線の間隔が狭い場所は風が強く吹きます。西高東低型の場合、大陸側から勢力を伸ばした高気圧からの北寄りの風と、日本の東側で発達した低気圧の北寄りの風が加わり、北風・北西風が非常に強くなります。風のイメージは模式図を作ったので参考にしてください(1枚目)。

◆雲の特徴①
天気予報で「筋状の雲」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これは大陸からの強い寒気が日本海側を吹き渡る時、寒冷乾燥な空気が日本海から熱と水蒸気の補給を受けて大気の状態が不安定になり発生したものです。大陸の寒気は強い時で-30~40℃以下、日本海は10~15℃前後で、大陸の寒気にとって日本海は温泉の様なものです。筋状雲が発生するメカニズムについては模式図を参照してください(2枚目)。併せて、気象庁HPからの衛星画像を引用しました。この画像で日本海上に確認できる雲が筋状雲の一例です(3枚目)。

◆雲の特徴②
朝鮮半島の北部(現在の北朝鮮と中国の国境付近)の山岳地帯によって大陸からの北西風がぶつかると、二方向に風が分流して日本海上で収束し、発達した帯状の積乱雲群を形成する事があります。これは「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」と呼ばれる前線の一種で、これが見られる時の日本海側は、特に東北、北陸から山陰地方に至るまでの広い地域で大雪になる事が予想され、非常に危険です。ちなみに26日は日本海側にJPCZが出現し、大雪となりました。

◆天気の特徴(日本海側)
日本海側は強い北寄りの風を伴う荒れた天気になる事が多く、山沿いを中心に雪(山雪型)、寒気が特に強い場合は平野部でも雪(里雪型)になる場合があります。山雪型の場合、図にある様に縦方向の等圧線が密集して北風が強く、里雪型の場合は図の北海道南端付近から青森県にかけて存在する様な袋状の小低気圧を伴う事が多く、低気圧に向かって強い寒気が大きく流れ込みます(図の例では、日本海にある低気圧からも寒気が大きく流入します)。地上天気図のみでの判断は難しいのですが、26日は強い冬型の気圧配置により平野部でも雪となったので、この日は「里雪」であったといえるでしょう。

◆天気図の特徴(太平洋側)
衛星画像からも分かる様に、太平洋側は雲がほとんど無く乾燥します。これは気団が日本海側で雪を降らせて水蒸気が少なくなり、さらに日本列島の山岳地帯を越える際に空気が圧縮・昇温する事によります。その威力は周囲の雲を消散させ、関東地方の地形が衛星画像から明瞭に見える程です。
一方、太平洋側にも関わらず大雪になりやすい地域があり、その代表が名古屋です。その理由は、若狭湾から琵琶湖、名古屋方面に至る地形の標高が比較的低い為で、さらにこの場所一帯は両白山脈、鈴鹿山脈等の山岳地帯に挟まれた地形の関係上、北西風が収束する事で積乱雲が発達しやすい特性を持っているのです。今年の彦根市の大雪の原因はまさにここにあり、非常に強い寒気と地形効果(地形的特性)という幾つかの要因が重なった事により引き起こされたものなのです。

以上、天気図に関する解説です。
上記の事を参考にしてレポートを作成してみてください。それなりのものが書けるかと思います(全文引用しても構いません)。

じょう

追記。

日本海寒帯気団収束帯のイメージ図を作りましたので、こちらも参考にしてください(画像の添付が3枚までだったので、コメントにて追記)。

じょう

後で読み返して訂正箇所と補足箇所があったので。

◆雲の特徴①
「大陸の寒気は強い時で-30~40℃以下」
⇒正しくは「大陸の寒気は強い時で-30~-40℃以下」です。

◆天気図の特徴(太平洋側)
⇒天気図ではなく「天気の特徴(太平洋側)」です。

◆天気の特徴(太平洋側)の補足
太平洋側で特に乾燥して晴天になるのは、主に関東地方です。北日本の太平洋側(岩手県、宮城県)は上空の強い寒気の南下により山沿いを中心に雪、平野部でも雪になります。

ありがとうございます;;;;

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