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推定の考え方を説明するために、簡単な推定クイズを例に挙げてみましょう。
Q. 野菜a,bがあります。a,bはよくカレーに使われる具材で、aはオレンジ色の根菜で細長めの形をしています。bは皮が茶色、中身は白色で、丸い形をしていて、切ると涙が出ます。野菜a,bの名前を当ててください。
さて、どのように推定するでしょうか。野菜というだけでは候補が複数あって決められませんが、次に述べられた特徴でぐっと絞り込むことができます。
そうです。推定は、考えている物の特徴や条件など、周辺情報を使ってするんです。
炭化水素の推定に戻りましょう。
分子式がC₄H₈であるアルケンはいろいろな種類がありますが、それぞれ特徴をもっています。そう、水素や水を付加させたときに生じるものが異なるんですね。まずはそれらのアルケンの候補を考え、特徴を見ていきましょう。
炭化水素の分類の基本はC骨格です。
C-C-C-C
C-C-C
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C
この2つです。次に2重結合の位置によって分類します。
① CH₃-CH₂-CH=CH₂
②,③ CH₃-CH=CH-CH₃ (シス-トランス異性体)
④ CH₃-C=CH₂
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CH₃
あとは水素や水を付加してみればいいだけです。
[水素付加]
①,②,③ CH₃-CH₂-CH₂-CH₃
④ CH₃-CH-CH₃
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CH₃
よって、違うアルカンが生じた④がアルケンD
[水付加]
※HとOHに分かれて付加する。OHが二重結合の左につくのか右につくのかで構造が異なる場合がある。
①(右側に-OH付加)CH₃-CH₂-CH₂-CH₂-OH
(左側に-OH付加)CH₃-CH₂-CH-CH₃
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OH
②,③(左右とも)①の2番目と同じ
④問題に関係ないから省略。
2種類のアルコールを生じる①がアルケンC
②,③から生じるアルコールがX
①から生じるアルコールのうち異なるものがY
とわかる。
[振り返り]
・アルケンの水素付加反応
・アルケンの水付加反応
これらを復習して、それぞれの構造から生成物を導けるようにしましょう。
ありがとうございます!理解できました🙇