Mathematics
高中
已解決

二項分布と正規分布についてです。この2つの意味はある程度理解しているのですが、いざ共通テストを解くとわからなくて、
・二項分布:○回試行を行ったうちの特定の確率?を求める
・正規分布:○回試行を行って、その試行全てを考える
↑の私の解釈であってますか?どなたか教えていただきたいです🙇‍♀️

解答

✨ 最佳解答 ✨

どのようにわからないのか分かりませんが、いくつか例示的に説明を挙げてみます。
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【説明1】二項分布と正規分布の違い
二項分布と正規分布は全く別の分布です。
二項分布≒正規分布という意味ではなく、二項分布の試行回数が多くなると→正規分布に近づくという意味です。
他の分布(高校生では学習しませんが)でも、正規分布に近づきます。
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【説明2】二項分布と正規分布の確率
・二項分布の確率:n回試行を行い、k回成功する確率:P(X=k)
・正規分布の確率:長さを計測し、α~βの範囲である確率:P(α≦X≦β)
正規分布は連続型の関数(確率密度関数)なので、P(X≧k)、P(α≦X≦β)のように範囲にしないと確率は得られません。
正規分布は、ある数値kとなる確率は、P(X=k)=0となってしまいます。
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【説明3】:正規分布の問題
「400人の生徒にテスト(100点満点)を実施したところ、平均60点、標準偏差10点の正規分布でみなすことができた。このとき80点以上の人数は何人か」という場合、点数は1点刻みなので連続的な値ではないから、正確には正規分布ではありません(みなしています)。しかしながら、「正規分布として考えなさい」という意味です。
この問題は、明らかに二項分布とは関係ありませんよね。
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【説明4】二項分布→正規分布近似
成功確率p=1/3(「さいころが5以上の目が出たら成功」と同じ)の試行について、
試行回数n、成功回数kの確率を求めてみます。
(正規分布は連続関数なので、k-0.5≦X≦k+0.5の範囲の確率を求めます)
・二項分布P(X=k)=ₙCₖ(1/3)ᵏ(2/3)ⁿ⁻ᵏ、平均np、分散np(1-p)
・正規分布近似:P(k-0.5≦X≦k+0.5)
    →標準化 P((k-0.5-np)/√(np(1-p))≦Z≦(k+0.5-np)/√(np(1-p)))
     標準正規分布表や関数電卓などで計算
n=1、k=1の確率
・二項分布:ₙCₖ(1/3)ᵏ(2/3)ⁿ⁻ᵏ=1/3=0.333
・正規分布近似:P(0.5≦X≦1.5)→P(√2/4≦Z≦7√2/4)=0.355
n= 5、k=2の確率:二項分布:0.329、正規分布近似:0.348
n=10、k=3の確率:二項分布:0.260、正規分布近似:0.256
n=20、k=6の確率:二項分布:0.182、正規分布近似:0.178
n=50、k=15の確率:二項分布:0.107、正規分布近似:0.105
n=100、k=33の確率:二項分布:0.0843、正規分布近似:0.0842
試行回数が多くなると、正規分布に近づいていきます。
nが大きくなるとₙCₖの計算ができなくなるので、正規分布でみなして計算(分析)するのが一般的です。
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違いのイメージがつかめるとよいのですが。。。
「いざ共通テストを解くとわからなくて」の問題があれば、その問題で質問してみるのもよいと思います。

ゆる

解説ありがとうございました!!とても詳しく教えてくださりありがとうございました🙇‍♀️納得できました✨
共通テストでわからなかった問題は下に写真(蛍光ペンを引いているところ)を貼ってますが、GDOさんの解説で理解できました!!この場合、どちらかというと成功確率の方だから二項分布と理解できました!!
本当にありがとうございました🙇‍♀️

GDO

そのとおり、正確に計算するには二項分布ですが、この問題は正規分布近似して計算する問題です。
(途中に「近似的」という記載があります)

確かにこの問題はとても分かりにくいです。なにがなんだか混乱しますね(こういう問題で数学が嫌いになってしまう人が増えます)。

ゆる

追加で答えていただきありがとうございました!!私も文の中に『近似的』とあったので正規分布と思っちゃいました…けど、GDOさんのおかげで納得できました!!本当にありがとうございました😊

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